ワニなつノート

障害をもつふつうの子どもの成長(試案その2)



まずは次のような「行動」について読んでみてください。

①里母の70センチ以内にいつもいる。
うるさがると泣き喚き、おしっこジャー、
ウンチぽっとんの行動に発展する。

②噛みつく。叩く。投げる。ごねまくる。

③親の嫌がることをする。
たとえば買い物に連れて行くと、ハンガーにかかった洋服を次々とはずす。
絨毯におしっこをしてしまったとき、親が困った顔をしたので、
それ以降、絨毯でおしっこをする。

④赤ちゃんがえり。おむつをしたがる。
里母の乳房を求める。
哺乳瓶を使いたがる。
這い這いをする。誕生ごっこをくり返す。

⑤過食。偏食。


①≪70センチ以内にいつもいること≫について

2歳9ヶ月で体重15キロのれいこ。
彼女は施設から引き取った日から、里母にぴったり。
まるで蝉の如く離れない。
うるさがると泣き喚き、おしっこジャー、ウンチぽっとん。
「何が70センチですか。私の場合は0センチでした。
抱いてトイレに行き、抱いて洗濯も干し、抱いて食事の準備。
おんぶして掃除するという状態が2ヶ月続きました。
(ある里母の報告)

②≪噛みつく。叩く。投げる。ごねまくる≫について

明らかだと思いますが、これらはみな、
受けとめられ欲求の一つの形である甘えを中心に含んでいます。
ごねるとかすねるは、甘えを何度も満たされなかったときにとる
第二段階の甘えの典型的な姿です。
噛みつく、叩く、投げるにも、
それが受けとめ手に向けられるときには、
やはり粗暴な行為の根もとに甘えたいという
受けとめられ欲求がひそんでいると考えられます。
多くの子どもが噛みつきます。
また多くの子どもが里親を本気で叩きにきます。
また手当たりしだいに物をなげるということも
しばしば起こることの一つとされています。
棚の本や紙類をばらまき、部屋という部屋を散らかすのです。

⑤≪過食≫について

過食とは、たとえば3歳くらいの子どもで大人の2~3人前を食べること、
お腹がパンパンになってもまだ食べたがるといった現象を指しています。
また、特定のものを気のすむだけ食べたがる偏食的過食をする子どもも増えています。
特定のものとは、
スナック等の袋菓子、味付け海苔、だしじゃこ、
お菓子、プリン、ゼリー、ヨーグルト、ジュース、
果物等であり、これが次々と過食の対象になっていくのです。

以上、『もういちど親子になりたい』から引用。

さて、これの行動は、「里親・里子」のことについて書かれたものです。

でも、行動の中身、育てにくさ、の事例として読むと、
どこか「障害児」と呼ばれる子どもの「問題行動」と
同じに聞こえないでしょうか。

(つづく)


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