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私たちは
がんばる条件を同じにして
この子に
戦わせたいのではない


この子ががんばりたいことを
応援したい気持ちはある

だけど
条件を同じにしてあげるから
同じように競争しろ
と言いたい訳じゃない

同じように比べられろ、
同じように走れ
同じように戦え
同じように勝ち残れ
と言いたい訳じゃない


合理的配慮とはなんだろう？

受験上の配慮とはなんだろう？

私たちは、なんのために
数々の受験上の配慮を
ひとつひとつ
認めさせてきたのだったか

それは競う条件を同じにするためではなかった

受験上の配慮という形で
求めてきたのは
この子たちへの敬意だった

公平とは尊敬すること
平等とは尊敬することだから

受験上の配慮とは
条件を同じにして
この子にがんばらせるためにあるのではなく

一人ひとりの子どものもっている条件は
同じではないと
私たちが気づくためのものではなかったか

条件が同じではない子を競わせて
私たちは何をしているのか

条件が同じではない子どもたちが
それでも競ってがんばって

ほんとうは何をもとめているのか
ほんとうは何を探しているのか

そのことに
私が気づくための
たたかいだった




気づくのが遅すぎるな
なぁ、康司


そういうことだよね
伊部さん