●挿絵俳句419・遠蛙・透次433・2019-02-23(土)
○「遠蛙厨と厠読み違ふ」(→透次433)
○季語(遠蛙・三春)【→Haiku and Illustrationへ →俳人一覧(あ・い・うえ・お・かき・くけこ・さ・しすせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や~)】
A frog's croak
heard from a distance
Misread KURIYA for KAWAYA / Touji
【作句メモ】:漢字のかたちが似ている厨(くりや)と厠(かわや)。その使用目的は全く違います。しかし厨・厠を行ったり来たりしながら毎日を暮らしているのです。蛙の声を遠くに聴きながら。
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■Pickup「厨・厠俳句」12句(20190223)
01「コスモスの押し寄せてゐる厨口」(清崎敏郎)(『安房上総1954』)(コスモス・仲秋)(好きな一句)
02「厨にも水鳴る喜雨の音の中」(谷野予志)(喜雨・晩夏)(好きな一句)
03「武装して猟師厠を出で来る」(田川飛旅子)(漁師・三冬)(『外套』1964)(特集俳句107家屋俳句1-6)
04「冬ざれの厨に赤き蕪かな」(正岡子規)(冬ざれ・三冬)(特集俳句111家屋俳句1-10)
05「しぐるると言ひて厠の灯を消せり」(高瀬哲夫)(しぐるる・初冬)(好きな一句)
06「厠出て忘年会に戻りけり」(内山思考)(忘年会・暮)(好きな一句)
07「石に反る厨草履や初比叡」(波多野爽波)(初比叡・新年)(次元俳句260反り2)
08「立春や厠の隅のカレンダー」(肥田埜勝美)(立春・初春)(次元俳句317 隅1)
09「薄暗き厨房秋の水こだま」(奈良鹿郎)(秋・ 三秋)(色彩俳句354暗色3)
10「生恥の秋夜の厠往復す」(岩田昌寿)(秋夜・三秋)(『地の塩』1959)(特集俳句 398家屋俳句2-7)
11「野分だつ厨に残る蟻二匹」(名取里美)(野分・仲秋)(特集俳句399家屋俳句2-8)
12「遠蛙厨と厠読み違ふ」(透次)(遠蛙・三春)↑