重低音のBlue Canary

♪ 思いつくままを、つたない文と photo で …

枝垂桜

2006-03-24 | つれずれ


昨日今日と暖かな日が続いて、会社近くの交差点の、歩道に1本だけ植えられている枝垂桜が、一気に満開になりました。

携帯カメラで撮っていたら、それを見た通行人が何人も、同じように足を止め、パシャパシャと電子音を鳴らせながら写し始めました。

枝垂桜も素敵ですが、桜はやっぱり、本州ではソメイヨシノですかね。
そのソメイヨシノの開花は、名古屋地方ではこの週末になりそうです。

今年は、気象庁と民間気象情報会社の「開花予想」が1週間から10日も違ってしまったため、「官vs民」対決の結果はいかにと、マスコミが面白おかしく取り上げていましたね。

現在までのところ、「平年より早め」と予想した気象庁のほうが当たっているようで、「暖冬」予報でミスった気象庁としては、ホッと胸を撫で下ろしていることでしょう。

ニュースで、「〈休眠打破〉が順調に進んだため」という、聞き慣れない気象庁のコメントを耳にしました。
ご存知でした? 「休眠打破」っていう植物学?用語。

例えば春に咲くソメイヨシノは、前年の夏に花芽(かが)が形作られますが、そのまま生長することはなく、一時「休眠」状態に入るんだそうです。

「休眠」した花芽は、秋から冬の一定期間、低温にさらされることで目覚め、開花の準備を始めるんだそうですが、その「開花準備OK」の状態になったことを「休眠打破」と呼ぶのだそうです。

つまり、花芽が一定期間、厳しい寒さにさらされることが重要で、その期間を過ごさないければ、ソメイヨシノも、あの美しい花を咲かせることはないということなんですね。

なるほど……。
人間も、同じなんでしょうね。
子供時代、ある程度厳しく育てられてこそ、美しい心を持った大人になれる――。

だとすれば、少子化時代ゆえになおのこと、わが子を甘やかせて育てている傾向がうかがえる最近のこの国の、行く末は一体どうなるんだろう――と、もはや花を散らし、枯れ木寸前のオジサン世代は、心配になったりするのです。