兵庫県の北部、山あいの田舎に植村直己記念館がある。
別に植村直己を崇拝しているわけじゃないが、旅をするものとして大先輩の偉業に触れようと、先日、行ってみた。
日本人として初めてエベレストに登頂。
世界初の五大陸の最高峰制覇。
アマゾン川の三千キロイカダ下り。
南極点、単独到達。
北極犬ぞり探検。
数え上げたらキリがない偉業を成し遂げた日本最高の冒険家、植村直己。
43歳でマッキンリーで行方不明になり、遺体が未だ発見されていない伝説の人物。
この記念館には、彼が数々の山や南極などの極地で使用していたアザラシの皮でできた防寒具やブーツ、使い込まれた登山用具、コップやアックスなどの装備が展示してあった。
俺は世界一周といっても、そんな極地で命の瀬戸際みたいなサバイバルをするつもりはない。
まだだれもしたことのない驚くべきチャレンジをするつもりもない。
でもやっぱり、世界初、とか日本初、とかって言葉は憧れるなぁ。
順路を進んでいくと、今度は名うての冒険家に贈られる、植村直己賞を受賞した人たちのコーナーがあった。
まあみんな変なことしてるわ。
負けず嫌いなんだよな。
これやろう!
いや、これはもう誰かがやっている。
よし、じゃあれやろう!
いや、あれも誰かがやってるしな。
なんかそんな感じ。
だから何?ってことでも、人からすげえ!って言われることがこの世界の偉業となる。
俺がやろうとしている世界一周なんて、誰でもやってる平凡なこと。
植村直己賞の候補にもあがらない、その他大勢の中の1人。
でも、俺には俺の旅がある。
知らない土地で、俺という人間のすべてを懸けて生き抜けば、つけた足跡すべてが偉業だと思う。
順路の最後に、
「植村直己を継ぐものたち」
というコーナーがあって、そこには壁一面にここを訪れた旅人たちの写真が飾られてあった。
皆、
自転車日本縦断中!
とか、
ヒッチハイク日本一周中!
とかって看板を掲げている。中にはこの記念館がゴールだったという人もいる。
誰か知り合いいるかなー、と写真を見ていたら、
あれ……?
あっ!
ショウタくん!?
ショウタくんだ!!
俺の本にも出てくる、10年前に旅のはじめに沖縄で出会い、石垣島で一緒にキビ刈りをした千葉のショウタくんがいた。
日本一周中!って看板を抱えて笑ってる顔は真っ黒に焼けていた。
まだ旅してたんだ。
ショウタくん、俺もまだ旅してるぜ。
よーし!俺も写真撮ってもらおー!って帰り際、受け付けのとこで立ち止まったりウロウロしたり挙動不審な動きをしまくってみたけど、完全シカトですよね。
(´Д` )ムナシスギル
結局、壁に写真が貼られることはないけど、別に植村直己を継ぐものではないしな。
俺は俺の道をいきます、先輩。
現在地、宮崎県。
故郷の空はうっすら夕焼け。
今回の日本縦断も無事完了。
さて、新たな旅の準備開始だ!
別に植村直己を崇拝しているわけじゃないが、旅をするものとして大先輩の偉業に触れようと、先日、行ってみた。
日本人として初めてエベレストに登頂。
世界初の五大陸の最高峰制覇。
アマゾン川の三千キロイカダ下り。
南極点、単独到達。
北極犬ぞり探検。
数え上げたらキリがない偉業を成し遂げた日本最高の冒険家、植村直己。
43歳でマッキンリーで行方不明になり、遺体が未だ発見されていない伝説の人物。
この記念館には、彼が数々の山や南極などの極地で使用していたアザラシの皮でできた防寒具やブーツ、使い込まれた登山用具、コップやアックスなどの装備が展示してあった。
俺は世界一周といっても、そんな極地で命の瀬戸際みたいなサバイバルをするつもりはない。
まだだれもしたことのない驚くべきチャレンジをするつもりもない。
でもやっぱり、世界初、とか日本初、とかって言葉は憧れるなぁ。
順路を進んでいくと、今度は名うての冒険家に贈られる、植村直己賞を受賞した人たちのコーナーがあった。
まあみんな変なことしてるわ。
負けず嫌いなんだよな。
これやろう!
いや、これはもう誰かがやっている。
よし、じゃあれやろう!
いや、あれも誰かがやってるしな。
なんかそんな感じ。
だから何?ってことでも、人からすげえ!って言われることがこの世界の偉業となる。
俺がやろうとしている世界一周なんて、誰でもやってる平凡なこと。
植村直己賞の候補にもあがらない、その他大勢の中の1人。
でも、俺には俺の旅がある。
知らない土地で、俺という人間のすべてを懸けて生き抜けば、つけた足跡すべてが偉業だと思う。
順路の最後に、
「植村直己を継ぐものたち」
というコーナーがあって、そこには壁一面にここを訪れた旅人たちの写真が飾られてあった。
皆、
自転車日本縦断中!
とか、
ヒッチハイク日本一周中!
とかって看板を掲げている。中にはこの記念館がゴールだったという人もいる。
誰か知り合いいるかなー、と写真を見ていたら、
あれ……?
あっ!
ショウタくん!?
ショウタくんだ!!
俺の本にも出てくる、10年前に旅のはじめに沖縄で出会い、石垣島で一緒にキビ刈りをした千葉のショウタくんがいた。
日本一周中!って看板を抱えて笑ってる顔は真っ黒に焼けていた。
まだ旅してたんだ。
ショウタくん、俺もまだ旅してるぜ。
よーし!俺も写真撮ってもらおー!って帰り際、受け付けのとこで立ち止まったりウロウロしたり挙動不審な動きをしまくってみたけど、完全シカトですよね。
(´Д` )ムナシスギル
結局、壁に写真が貼られることはないけど、別に植村直己を継ぐものではないしな。
俺は俺の道をいきます、先輩。
現在地、宮崎県。
故郷の空はうっすら夕焼け。
今回の日本縦断も無事完了。
さて、新たな旅の準備開始だ!