金丸文武の日本放浪ブログ

放浪の詩うたい 金丸文武の日本放浪での出来事

岡山県編

2007-01-31 11:30:01 | Weblog
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 仁王門を駆け抜け、すでに巨大な肉の塊と化している裸の群れに飛び込んだ。グイグイと割り込み、顔に肘や頭突きをくらいながらも結構中まで入ってきた。だがそこからはもうほんの1mmの隙間もない状態で、べたつく素肌同士に圧迫され身動きをとることも出来ない。立ち込める蒸気と酒とヤニの臭い、絶叫とワッショイが痛いほど耳に響く。上から浴びせかけられる冷水が心地いい。
 絶対取ってやる。
とギラギラ目を見張り、「ワッショイ!!」を叫びながらどのくらい経っただろう。しばらくすると屋根裏みたいなとこの隙間から、坊さんが何人か顔を出した。1人が提灯をだし、ハダカの上でクルクルまわすと、ハダカたちが一斉に絶叫、絶叫、絶叫。
その瞬間!!
全ての照明が消えた。暗闇の中で、坊さんが遠くの方に何か黒っぽいものを投げたのが見えた。叫び声しか聞こえない中で、とにかく肉塊の中に沈まないようもがき続けた。次の瞬間、照明がつき、ほとんどのハダカたちがキョロキョロと的を探す。後ろを見ると、1人の男がうつぶせに倒れ、周りのハダカたちが踏んづけないよう、男を取り囲んだ。
「ないないっ!!ここにはないぞー!!!」
誰かが叫び、周りのハダカの視線がそれた瞬間、倒れた男がすごい速さで立ち上がり、ハダカの間を走り抜けた。「はっ!!」と思った途端、周りの男たちがすごい形相で逃げた男を追いかけた。
「えっ!!どーしよ!!どーしよ!!」
すでに渦が何箇所かに分かれ、本気組とまごつき組とあきらめ組に分かれていた。
「こんなとこであきらめるか!!」
宝木は2本と聞いていたので、近くの1番でかい渦に全身で突っ込み、とにかく中心に向かってもがき続けてたその時!!!隣のハダカの肩辺りに、なんか木が乗ってる。
えっ?何?・・いいのこれ?
なんとか手を伸ばし、20cmぐらいのその木の枝をつかんだとき、正面のおっちゃんと目が合った。見る見る仁王に変身していくおっちゃん。
ヒーーー!!!
即行で後ろを向き、なんとか渦の外に出ようともがくが全然動けない。手を下に突っ込み、木をふんどしの腹の部分にぶち込んで、力の限りに肉塊をかきわけ渦の外に出た。バラバラと散らばってるあきらめ組にさりげなく混じり、「はぁーダメじゃん。ふ~。」みたいな表情を無理矢理作りながらも、心臓バクバク。

(やっべぇーー!!これ絶対宝木だよー!!やっべー!!!)
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岡山県西大寺の裸祭り。数千人の男たちが褌一丁で2本の宝木を血みどろになって奪い合う喧嘩祭りだ。

この肉の塊の中に僕もいます。
お祭りというものは人間の心の根源にあるひだを刺激して、普段眠っている欲求を呼び起こしてくれます。祭りの10ヶ月後によく子供が生まれるのもそういうことだと思います。

日本全国いろんなお祭りがありました。人間は面白い!!


ちなみに今日の宮崎日日新聞に僕がおっきく載ってます。記者の高見さん、カメラマンの江夏さん、ありがとうございました。

大分県編

2007-01-27 18:57:27 | Weblog
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「・・・・・大分の深山幽谷の奥地、鯛生金山へ。ここは1972年に閉山になった金の鉱山で、坑道を一般公開している。すげぇ・・・まじで人が掘ったんですかって通路が、蟻の巣のように山中に張り巡らされている。太い縦穴は地下500m
まで伸びてて、檻のようなゴンドラで暗黒の地中に降りていくのだ。いつ落盤するかもわからない穴の中でノミを突き立てる恐怖。想像もつかん・・・・・・」


ここはすごかったな。大分は車での旅が始まったばかりで、回りかたが全然わからんまま終わったので、行ってないとこだらけだった。



久しぶりに川島英吾を聞いてみたが、やっぱいいわ。かっこいい!!旅好きだったので旅情溢れる歌詞がほとんどだし、また書き方がうまい。男の悲しみ、人生の苦悩、人間が好きなんだなぁって歌に表れてる。

俺ももっとこういうさらけ出した歌を作っていきたいな。

奄美大島

2007-01-24 15:36:46 | Weblog
>>2002年・11月・8日(金)

「・・・ため息をつきながらヒッチハイク開始。全然つかまらず外灯もほとんどない道路ぎわで親指を立てる。闇から吹いてくる風が親指を冷やす。メインの通りなのに交通量はほとんどなく、1人ポツンと縁石に座り込み星を見上げた。大きい地球の中の日本の中の小さな島に1人ぼっち。・・・」


まだ旅が軌道に乗る前の奄美大島。不安に震えていたな。写真を見るとギターケースがまだ新品のようにきれい。これからどんどんボロボロになっていくからみなさんお楽しみ。


東国原さん、賛否両論ありますが今のところ好評価のほうが多いですね。このままマスコミに喜ばれるような失言、スキャンダルのないよう、投票してくれた県民の期待に応えて県政頑張ってほしいですね。

ちびっ子

2007-01-22 11:43:35 | Weblog
久しぶりにテディーさんの店に遊びに行ったら懐かしい人大集合。

しかもみんなの腕にはチャッキーみたいな赤ん坊。


すげぇよな。何もないとこに新しい人間が増えるんだもんな。


お母さんとのやりとりはまるでコント。


テクテク・・・「はいそっちだめよー。」
テクテク・・・「はいそっちだめよー。」

テクテク・・・「はいそっちだめよー。」



テクテク・・・「もう!!だめって言っちょるやろー!!」


言うことひとつもききやせん。悪意なんてかけらもない笑顔。別の生き物みたいだ。


リオさん、麻衣さん、ゆりかさん、お母さん頑張ってください!!

みんな元気かなぁ

2007-01-19 17:13:15 | Weblog
・・・・・7:00に目が覚めるとヒデジィがコンビニで味噌汁とおにぎりを買ってきてくれていた。何年も世界中を旅してまわったヒデジィは、56歳で身よりもなくバイトをしながら何とかこの1000円宿に居座っている。いろんな安宿を回ったがどこの宿にも必ずこういう人がいる。年金で宿代払って何年も住んでる人、日雇いのバイトをして釣ってきた魚ばっかり食べてる人。孤独なじいちゃんがひっきりなしにやってくる旅人に人生を語る・・・・・・



旅をして孤独になる。それを卑屈に思っちゃいけない。

死んだ目には絶対なりたくないな。