乱鳥の書きなぐり

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映画『紀子の食卓』4.5★/5 2005   監督 園子温  脚本 園子温   /『冷たい熱帯魚 Cold Fish/

2024年08月27日 | 映画
 映画『紀子の食卓』4.5★/5 2005   監督 園子温  脚本 園子温




 映画『紀子の食卓』を見たが、大変好きな作品だと感じた。


 監督は園子温 。

 園子温 といえば以前に『冷たい熱帯魚 Cold Fish』を見たことがあり、その際にも私の場合は大変高く評価していた。

  

 映画『紀子の食卓』を見て一番に感じたことは、比喩が多いということ。  

 こじゃれたレトリックの連続で、観客はついついうっとりとしてしまう。  

 これって作品にもよるが、安部公房先生のテクニックジャン とかなんとか感じながらも、食い入ってみていた。  


 案の定、ところどころに安部公房先生の作品に似た箇所が、、、

 園子温氏という監督は、相当 安部公房先生がお好きな方なのではないかと感じている。  


 それにしても、レトリックが多い。  

 うっとりとするレトリックの中で時には概念的過ぎる言葉づくりもあり、かえって話にプラスしているのかもしれないとさえ感じる。

 普通は比瑜伽多すぎるのは駄文とされているが、この作品は祖手を逆手に取り成功している。


 ところで、安部公房先生の『友達』の香感じる部分で、妹が父の手からナイフを優しく取り上げる。
「ウサギになろう、、、(要約)」
といいつつ、ナイフの先を自分の方向へ、、、、


 そのあと、家族の夢のような世界が展開される、、、といえば、察しの良い皆さん。お気づきの事だろう。  

 父親の、
「一回 タヒんでから、もう一度やり直そう(要約)」 
と、幸せなさらに続く映像の意味は大きい。

 補足するならば、ギャラリーの血生臭い 4TAIなどは視界からは消えており、幸せのメリーゴーランドのように、話は展開する。

 そこにはタヒぬことにより、自分を取り戻した一個の自己に気づくであろう。


 最後、clubのオーナー男性の言葉が重くのしかかる。  




 紀子の食卓  2005年  159分  
 監督 園子温 脚本 園子温  
 主題歌/挿入歌 マイク眞木  
 出演者  
     吹石一恵  島原紀子  
     つぐみ  クミコ  
     吉高由里子  島原ユカ  
     並樹史朗  池田  他





 この映画を教えて下さいました方に感謝申し上げます。  

 ありがとうございました。

 大変、面白かったです。
   



映画『冷たい熱帯魚 Cold Fish』4,8★/5 2010年 146分 監督 園子温 脚本 園子温 高橋ヨシキ  吹越満 でんでん 黒沢あすか 神楽坂恵 梶原ひかり 他




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2 コメント

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自殺サークル、紀子の食卓と…… (岩上智一郎)
2024-08-28 08:31:42
 二つ観て、何だか不思議な作品だなあとぼんやり思いながら眺めていたんですよね。
 前作は作る際とにかく金が掛けられない映画と出演者の多くが笑いながら話していて、そういった裏事情も考えながら黙々と観ました。
 紀子の食卓は気に入って頂けたようで良かったです。
返信する
ありがとうございます。 (Rancho)
2024-08-28 22:25:41
>岩上智一郎 さんへ
>自殺サークル、紀子の食卓と……... への返信

 本当に、不思議な話ですよね。

 ところでクラブではなく、サークルだったのですね^^
 直しておかなくては、、、

 岩上さん
 いつもアドバイス頂いたり、ありがとうございます。
 映画も面白く、充実した時間を遅らせていただき、感謝しております。
 ありがとうございます。
返信する

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