乱鳥の書きなぐり

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「皇国二十四考」柳亭種彦記 1881年 大判錦絵 『幽霊・妖怪大全集』 平成24年 福岡市博物館(116)より

2020年05月20日 | 変体仮名見むとするハいとをかし

 

 「皇国二十四考」柳亭種彦記 1881年 大判錦絵 『幽霊・妖怪大全集』 平成24年 福岡市博物館(P.116)より

 

 

皇国二十四考

 信濃国(しなのゝくに)の考子(かうし)善之烝(ぜんのじやう)

 盂蘭盆(うらぼん)に施餓鬼(せがき)を執行(しつぎやう)

 する【はじまり】ハ、釈迦(しやか)の御弟子(おんでし)目(もく)

 蓮(れん)尊者(そんじや)が、母(はゝ)の罪障(ざいしやう)消滅(せうめつ)せず

 して、地獄(じごく)に堕(おち)しを深(ふか)く嘆(なげ)き、

 親(した)しく冥土(めいど)へ趣(おもむ)きて、餓鬼道(がきどう)の

 苦言(くげん)を目視(もくし)し、諸佛(しょぶつ)に百味(ひゃくミ)

 五薬(ごくわ)を供(そな)へて、母(はゝ)に食(しょく)を得(え)さ

 しとある、説教(せつけう)の意(い)に

【はうはつ】たる善右衛門(ぜんゑもん)が

 長男(せがれ)善之烝(ぜんのじやう)ハ、父(ちゝ)が難病(なんびやう)を

 癒(いや)さんと、地蔵堂(ぢざうどう)に通夜(つや)せし

 時(とき)、善右衛門(ぜんゑもん)が前生(ぜんしやう)に作(つく)りし罪(つミ)

 を夢(ゆめ)を見(み)て、佛(ほとけ)に祈(いのり)詫(たび)けれバ、

 諸天善神(しよてんぜんじん)感応(かんおう)ありて、父(ちゝ)が危(き)

 篤(とく)の大病(たいびやう)の一度(ひとたび)全治(ぜんち)に、及(およ)びしハ、

 實(まこと)に奇特(きどく)の善童子(ぜんどうじ)なる哉(かな)

  柳亭種彦記

 

 月岡芳年

 1881年

 大判錦絵

 

 

盂蘭盆  ウィキペディア

 盂蘭盆とは、とは、太陽暦7月15日を中心に7月13日から16日の4日間に行われる仏教行事のこと。盂蘭盆(うらぼん)、お盆ともいう。

施餓鬼(法会(ほうえ)の一つ。飢え苦しむ生類(しょうるい)や弔う者のない死者の霊に、飲食物を供えて経を読む供養(くよう)。)  国語大辞典

善童子

 1 善財童子(ぜんざいどうじ)は、仏教の童子の一人であり『華厳経入法界品』『根本説一切有部毘奈耶薬事』などに登場する。

 2 善童子王子跡(ぜんどうじおうじあと) 指定区別:市指定史跡 所在地等:和歌山 湯川町富安

善神(諸天善神)  ウィキペディア

 護法善神(ごほうぜんじん)とは、仏法および仏教徒を守護する主に部の神々()のこと。 護法(ごほうしん)、あるいは諸天善神(しょてんぜんしん)などともいう。

 

柳亭種彦(りゅうてい たねひこ、天明3年-天保 13年(江戸時代後期の戯作者。長編合本『偐紫田舎源氏』などで知られる。通称は彦四郎、別号に足薪翁、木卯、偐紫楼。

 

 

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