最近、海音寺潮五郎の作品が再出版されている。独特の切り口で史実なのか、フィクションなのか分からない部分があるが、その謎を含め、とにかく面白く読んでいる。
海音寺は「最後の薩摩隼人」、と呼ばれた。
作家井伏鱒二が、第二次大戦中、海軍で同船になった。上官が「貴様らをぶった斬るぞ」と言った際、海音寺は「斬れるものなら斬ってみろ」と凄んだという。背中に背負った名刀がそう言わせたのか、ともかくも上官に口答えし、上官を黙らせた人物と話していた。そういう気概を持ち、平将門、藤原純友、梶原景時、高師直、大槻伝蔵など、悪人と呼ばれた人物を再構築し、本当に悪人だったのか、問いかけている。また、権力者や時代に反骨心を持って生きた人物、前田慶次、水野勝成など、作者の視点を通じて様々な人物の再認識ができた。長編作品もあるが、これらは短編で手頃なため、ついつい熱中してしまう。
海音寺は「最後の薩摩隼人」、と呼ばれた。
作家井伏鱒二が、第二次大戦中、海軍で同船になった。上官が「貴様らをぶった斬るぞ」と言った際、海音寺は「斬れるものなら斬ってみろ」と凄んだという。背中に背負った名刀がそう言わせたのか、ともかくも上官に口答えし、上官を黙らせた人物と話していた。そういう気概を持ち、平将門、藤原純友、梶原景時、高師直、大槻伝蔵など、悪人と呼ばれた人物を再構築し、本当に悪人だったのか、問いかけている。また、権力者や時代に反骨心を持って生きた人物、前田慶次、水野勝成など、作者の視点を通じて様々な人物の再認識ができた。長編作品もあるが、これらは短編で手頃なため、ついつい熱中してしまう。