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自公政府がソマリア海賊対策で海自護衛艦二隻を派兵ー日本共産党の志位和夫委員長は厳しく抗議ー

2009-03-15 10:56:23 | 国内政治
ソマリア沖派兵に抗議
志位委員長会見で表明

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 日本共産党の志位和夫委員長は十四日、遊説に先立ち訪れた仙台市で記者会見し、政府が前日、自衛隊をソマリア沖に派兵するため、現行自衛隊法にもとづく海上警備行動の発令を決め、さらに派兵新法案も国会提出したこと、十四日には実際に海自護衛艦二隻が出航したことに党として厳しく抗議するとともに、新法成立を許さない決意を表明しました。発言の内容は次の通りです。



 一、麻生政権は、ソマリア沖に海上自衛隊の護衛艦の派遣を強行した。現行自衛隊法にもとづく海上警備行動というが、これは日本近海を想定してのものであり、これを根拠に世界のどこにでも自衛隊を派兵するなど、とうてい合理化しえないものだ。現実の銃撃戦に直面する危険の大きい派兵を、こんななし崩しのやり方ですすめたことに、わが党は厳しく抗議する。

 一、政府は、なし崩しに派兵の既成事実を先行させながら、「海賊対策」名目の新法案を強行させようとしている。この法案は、現行法が「日本関係船舶」に限定している保護対象をすべての船舶に広げるとともに、武器使用基準を拡大して、これまで基本的に「生命・身体の保護」のために限っていた武器使用を、「任務遂行のため」にも拡大している。「任務遂行」のための武器使用は、「憲法九条の禁ずる武力行使に該当することがないとはいいきれない」としてきた従来の政府見解に照らしても絶対に許されない。

 新法案は、自民、民主がめざす、海外派兵の恒久法への突破口としても、きわめて危険な意味をもつものである。わが党は、新法案に強く反対するとともに、廃案に追い込むために国民とともに全力をあげる。

 一、そもそも海賊とは、犯罪行為であり、その取り締まりは警察力によるべきものである。日本は海外派兵ではなく、周辺国の沿岸警備強化のために、財政的・技術的な支援をおこなうことこそ必要だし、周辺国からも求められていることである。

 問題の根本的解決のためには、ソマリアの内戦終結をはじめ、崩壊したソマリア国家とこの地域を政治的、経済的に安定させるための国際的な協力が不可欠であり、日本はそれを促進する外交努力こそはかるべきである。

交戦想定 犠牲を覚悟
海上自衛隊員 本紙に胸中語る
戸惑い不安 家族にも言えず
「いずれソマリア沖に」

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 「法的根拠もない見切り発車になり不安だ」「上級幹部は交戦を想定している」「犠牲の覚悟なしに行けない」――。「海賊対策」としてインド洋のソマリア沖に護衛艦二隻を派兵した海上自衛隊。海上勤務の現職隊員が、とまどいと不安の胸中を本紙に語りました。

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憲法に違反も

 海外任務はインド洋の燃料補給活動など数多く体験しています。しかし今回はこれまでとは違って、格段に危険を感じます。「海賊」といわれる武装勢力と交戦が想定されています。その意味でソマリア沖は、戦場。ここで武器を使用すれば自衛隊創設以来のことになります。当然、海外での武器使用を禁じた憲法に違反します。

 名古屋高裁はイラク派兵を「海外での武力行使になる」として憲法違反と断じました。その意味で名古屋高裁の「違憲判決」は今回も適用されます。

 海上警備行動というが、もともとは日本周辺を想定しています。日本から一万キロも離れた海域での警備行動は想定されていません。自衛艦の医務室を改修して拘束した「海賊」を収容する営倉なども設置しました。

 ソマリア作戦には海上自衛隊の特殊部隊、特別警備隊が投入されます。自衛隊の海外任務への特殊部隊の公然とした出動は初めてです。特警隊は昨年、離任する隊員を事実上の集団リンチで命を奪っています。しかしリンチ事件への罪悪感はもうありません。今回の出動を追い風とさえ感じています。

 防衛省は作戦の危険性を承知しています。だから派兵期間もインド洋の半年間の半分、三カ月交代にしました。精神的に維持できない隊員が出ることが予想されるからです。向こう一年間の派兵部隊はすでに確定し、次は横須賀(神奈川)、大湊(青森)から出されます。

 アメリカは「海賊」対策も「対テロ戦争」と位置づけています。

米軍のもとに

 自衛隊は米軍の作戦と武器技術抜きに行動できません。インド洋での燃料補給も、今回の海賊対策も米海軍の作戦・統制のもとで行われます。海賊対策を口実に別の任務も要求されることも否定できません。自衛隊は表向きは拒否するでしょうが、アンダー(水面下)でやることもありえます。

 そうした前のめりの作戦をやる背景に上層部にはこんな思惑もあります。これまで自衛隊と距離をもってきた民間船の船主会が、こんどの海賊対策で恩義を感じるからです。

 本来、軍隊は戦闘だけでなく、輸送、調達、医療なども合わせて自己完結していますが、自衛隊は違います。「(運輸会社の)日通の限界が自衛隊の限界」という言い方があります。

 自衛隊は、訓練や作戦で補給を民間に依存します。しかし民間は輸送距離や危険性の判断で限界点があります。また自衛隊への協力を歓迎しない空気があります。しかし海賊対策で、民間の船主側に大きな貸しができます。有事の際に民間は協力を拒めなくなる、少なくとも今までよりも協力的になると踏んでいます。民間徴用の面でプラスになるという読みです。戦争態勢の強化です。

 国内法もないまま、派兵ありきは過去の侵略戦争と同じだという指摘は否定できません。いずれは自分の部隊も派兵されるでしょうが、こんな無理を重ねたソマリア沖作戦には参加したくありません。身の危険への不安は家族にも言えません。

ソマリア沖派兵
殺すな 殺されるな
派兵強行に市民らが抗議

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 護衛艦が出航した十四日、「非核の呉港を求める会」は呉市内で派遣反対集会を開きました。労組や市民団体などから約五十人が参加しました。

 会代表世話人の本藤修氏が基調報告し、「今回の派兵はアメリカと財界の要求である。歴史の本流、大義は私たちにある。きょうから新しいたたかいに踏み出そう」と呼びかけました。ヒロシマ革新懇の利元克巳事務局長が「違法な派兵に反対する声を地域・職場から広げていこう」と訴えました。

 中尾元重岡山平和委員会会長と早坂義郎安保破棄中央実行委事務局長が連帯あいさつ。早坂氏は、ソマリア沖への派兵や「海賊対処」法案のねらいが海外派兵の恒久法の制定や集団的自衛権の行使にあると指摘しました。

 参加者は、派兵の中止・平和憲法にふさわしい対応を求めるとの集会決議を採択、市内をデモ行進しました。

 参加した男性(76)は「相手が誰であれ自衛官が海外で人を殺傷することはあってほしくない」と話していました。日本共産党の赤嶺政賢衆院議員、仁比聡平参院議員、安保破棄大阪実行委などが連帯のメッセージを寄せました。

経済危機 憲法生かし打開
「九条の会」事務局が学習会

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 「九条の会」事務局は十四日、都内で学習会「深刻な経済危機と憲法9条」を開きました。講師は神戸大学教授の二宮厚美氏と「九条の会」事務局員で慈恵医科大学教授の小沢隆一氏。会場いっぱい百五十人が参加しました。

 二宮氏は、「百年に一度」といわれる現在の経済危機の原因が「格差と貧困そのものにある」と指摘。アメリカの金融資本主義とバブル景気に依存し、国内では非正規雇用を拡大し、格差と貧困を広げたため、アメリカの破たんとともに日本の経済は見通しを失っていると強調しました。二宮氏は「九条と二五条は双子の兄弟」とし、「憲法を使って生存権と勤労権を生かすことこそ危機を打開する上での最大の教訓」「二五条が頑張ってこそ九条も生きる」とのべました。

 小沢氏は、自衛隊派兵恒久法策定の動きへの警戒を呼びかけ、十三日に閣議決定された「海賊対処」派兵新法案は「派兵恒久法の頭出しだ」と指摘。法案が、対象地域をソマリア沖に限定せず時限立法でもない“恒久法”となっていることや、停船のための危害射撃を可能にし、武器使用を拡大させていることなど「集団的自衛権行使への突破口という意味を持つ」と批判しました。

(出所:日本共産党HP 2009年3月15日(日)「しんぶん赤旗」)

日本共産党が反戦平和を貫けたのは?

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 〈問い〉日本共産党が戦前から反戦平和を貫くことができたのはどうしてでしょうか?(長野・一読者)

 〈答え〉日本共産党は戦前・戦後の87年の歴史を通じ、国民の利益と平和と民主主義を守りぬいた歴史をもっています。

 自民党や民主党のなかには、過去の日本の侵略戦争を正当化する“靖国史観”を公然と語る政治家がいまなお一つの流れをなしています。その根源には戦前に政友会、民政党、社会大衆党など、侵略戦争を推進した政党が、戦後、名前だけ変えて政治の中枢に座りつづけたという、戦前の政治とのあしき継続性があります。

 日本が過去におこなった戦争は、あからさまに領土拡張を目的にした侵略戦争でした。天皇が絶対の権力をもつ政治のもとで、台湾、朝鮮を植民地とし、1931年には中国・東北地方を侵略、37年には中国への全面侵略を開始して、第2次世界大戦に道を開く最初の侵略国家となりました。41年には戦争をアジア・太平洋全域に広げ、第2次世界大戦の推進者となりました。40年の政府決定「日独伊枢軸強化に関する件」では、日本の「生存圏」としてアジア太平洋の広大な地域をあげています。

 日本共産党は、侵略戦争反対を命がけで貫き、国民が主人公になる民主主義の日本をつくるためにたたかいました。天皇制政府から激しい弾圧を受けましたが、多くの党員はどんな弾圧にも屈しませんでした。

 それは22年の党創立のときから科学的社会主義を理論的基礎として、科学的な世界観に支えられた展望と確信を失うことがなかったからです。「科学の目」で日本の社会を分析したからこそ、当時の最大の問題である天皇制とたたかいぬき、天皇の名による戦争に反対することができました。

 現在の党綱領は、日本社会が必要とする民主的改革の内容の一つとして、「侵略戦争と植民地支配の反省を踏まえ、アジア諸国との友好・交流を重視する」ことを掲げています。日本共産党は反戦・平和の歴史を貫く政党です。 (満)

(出所:日本共産党HP 2009年2月28日(土)「しんぶん赤旗」)
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9 コメント

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Unknown (todo)
2009-03-15 12:56:05
志位がソマリアにいって「海賊は悪いことだから止めなさい」と、得意の指導、教化をやてばばいいんじゃないですか。
成功すればローコストに問題が解決されます。 
返信する
todoさんへ。 (東西南北)
2009-03-15 13:42:30
 一、そもそも海賊とは、犯罪行為であり、その取り締まりは警察力によるべきものである。日本は海外派兵ではなく、周辺国の沿岸警備強化のために、財政的・技術的な支援をおこなうことこそ必要だし、周辺国からも求められていることである。

 問題の根本的解決のためには、ソマリアの内戦終結をはじめ、崩壊したソマリア国家とこの地域を政治的、経済的に安定させるための国際的な協力が不可欠であり、日本はそれを促進する外交努力こそはかるべきである。

 参加した男性(76)は「相手が誰であれ自衛官が海外で人を殺傷することはあってほしくない」と話していました。

 海外任務はインド洋の燃料補給活動など数多く体験しています。しかし今回はこれまでとは違って、格段に危険を感じます。「海賊」といわれる武装勢力と交戦が想定されています。その意味でソマリア沖は、戦場。ここで武器を使用すれば自衛隊創設以来のことになります。当然、海外での武器使用を禁じた憲法に違反します。

 名古屋高裁はイラク派兵を「海外での武力行使になる」として憲法違反と断じました。その意味で名古屋高裁の「違憲判決」は今回も適用されます。

 一、政府は、なし崩しに派兵の既成事実を先行させながら、「海賊対策」名目の新法案を強行させようとしている。この法案は、現行法が「日本関係船舶」に限定している保護対象をすべての船舶に広げるとともに、武器使用基準を拡大して、これまで基本的に「生命・身体の保護」のために限っていた武器使用を、「任務遂行のため」にも拡大している。「任務遂行」のための武器使用は、「憲法九条の禁ずる武力行使に該当することがないとはいいきれない」としてきた従来の政府見解に照らしても絶対に許されない。

 新法案は、自民、民主がめざす、海外派兵の恒久法への突破口としても、きわめて危険な意味をもつものである。わが党は、新法案に強く反対するとともに、廃案に追い込むために国民とともに全力をあげる。
返信する
海賊対策は名目にすぎない (hamham)
2009-03-16 11:25:47
東西南北さん。今日は。
TBを有難うございます。宜しくお願いします。殆どの国民の支持を失った麻生自公政権が、また、とんでもない事を始めました。国民、憲法も許していないのにです。しかも、この派兵は日本の領海を越えた脱法行為です。海外で本気で、海賊対策を名目にして、撃ち合いの前例をつくる気ですね。派遣した軍艦上には、今回初めて死体安置所を設置したそうです!! この海賊対策を名目にした派兵を更に拡大して、世界中何処ででも、何時でも、米軍と一緒に、海外で戦争をするための準備に入ったと、私は睨んでおります。
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hamhamさんへ。 (東西南北)
2009-03-16 19:41:59
 はじめまして。コメントサンキューです。bandoさん経由でTBしましたよ。

 死体安置所の設置ですか?明らかに殺し合いの銃撃戦を想定しているのですね。戦争の手段である軍事力と犯罪の取りしまり手段である警察・海上保安庁を区別していない点に問題の根源があると思います。

 世界から軍隊をなくし、戦争をなくすという価値は、国際平和において最大の最高価値である、と考えています。その時に、憲法9条を持つ日本国が国際平和に資するようなリーダーとして非軍事の手段で国際貢献していく進路を取る。ここに日本国の誇りと人類の未来がある、という日本国憲法の科学的ヒューマニズムを実現させる平和運動、政治運動が必要です。

 日本の国民は人類の発展法則を戦争原因者である国家である三権に対し、厳粛に守らせるよう命じた。その威厳を踏み破り、今、麻生・自公政府は人類の平和を実現するために貢献してきた人々の尊厳を冒涜しているのです。怒りと悲しみの源泉も人類とt日本民族の平和と民主主義運動の伝統にあるわけです。
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また、9条教徒かよ… (仮)山田二郎)
2009-03-16 23:54:13
死体安置所がおかしいなら、救護室の設置もおかしい。更に言えば、安全対策や不測の事態に備える事自体がおかしい。
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不破さんでも投入して海賊を抑えられれば説得力もあるが・・・ (くろねこ)
2009-03-17 00:05:44

 不破さんを特別大使としてソマリアに送り込んで、海賊達を上手くまとめれば、普段から共産党や護憲連中の言っている事も説得力は増すだろう。

と非現実的な事を言ってみた。
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Unknown (正義の味方)
2009-03-17 03:05:46
くろねこよ、だったらお前は自衛隊に志願してソマリアへ行くんだな?
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正義の味方さま (くろねこ)
2009-03-17 20:52:19
こんばんは。

そう言われるかと思いました。そう言われても返す言葉もないです。恥さらしコメントです。

 正直ソマリア海賊問題は分かりません。分からん人間が変なコメントするな。と言われそうですが・・・

 自分は自衛隊派遣が、妥当かどうかは分かりません。ただ、自衛隊派遣賛成反対ではなく。安全を守る為には何が必要なんだろう。と言う話が国会とかで、起きて欲しかった。
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Unknown (すまり)
2009-03-18 01:48:25
>だったらお前は自衛隊に志願してソマリアへ行くんだな?

だったら、自衛隊派遣を反対している人間に
「だったら、自分で志願して海賊に船を襲わないように説得しに行くんだな」
っておしまいですね。

もし、海保でよいという人には
「だったらお前は海保に志願してソマリアへ行くんだな? 」
でおしまいですね。
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