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集団的自衛権研究4類型、現行憲法内で大筋可能と公明党

2007-04-30 09:07:37 | 国内政治
 集団的自衛権研究4類型、現行憲法内で大筋可能と公明党
 
 <1>同盟国を攻撃する弾道ミサイルをMDシステムで撃破する<2>公海上で海上自衛隊艦船と並走する艦船が攻撃された場合、自衛隊が反撃する<3>一つの目的で複数の国が活動するイラク復興支援のようなケースで、他国軍が攻撃された際に自衛隊が駆けつけて反撃する<4>自衛隊が外国軍隊を後方支援する――の4類型だ。

 公明党の北側幹事長は25日午前、国会内で記者会見し、政府が進める集団的自衛権に関する個別事例研究について、「相当程度、個別的自衛権の範囲内で解決できる問題が多いのではないか」と述べた。

 米国に向けて発射されたミサイルをミサイル防衛(MD)システムで迎撃するなど、研究対象となる四つの類型について、現行の政府の憲法解釈の範囲内で大筋可能との考えを示したものだ。

 公明党幹部が4類型の合憲性に言及したのは初めて。

 ただ、北側氏は「従来の政府解釈そのものを見直しという趣旨であれば、慎重でなければならない」とも述べ、政府解釈を変更して集団的自衛権行使を容認することには慎重な姿勢を示した。

(出所:2007年4月25日13時28分 読売新聞)

 集団的自衛権の個別事例を研究、有識者会議設置を正式発表
 
 政府は25日、集団的自衛権に関する個別事例を研究する有識者会議「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」の設置を正式に発表した。

 5月18日に初会合を開き、米国に向けて発射された弾道ミサイルをミサイル防衛(MD)システムで迎撃するケースなど4類型について、現行憲法下で可能かどうかの結論を今秋までに出す方針だ。安倍首相は集団的自衛権の行使を禁じる憲法解釈も再検討するよう求めており、懇談会が解釈見直しに踏み込むかどうかも焦点となる。

 懇談会は、外務、防衛両省OBや学識経験者ら13人で構成し、柳井俊二・前駐米大使が座長となる。

 検討課題となるのは、<1>同盟国を攻撃する弾道ミサイルをMDシステムで撃破する<2>公海上で海上自衛隊艦船と並走する艦船が攻撃された場合、自衛隊が反撃する<3>一つの目的で複数の国が活動するイラク復興支援のようなケースで、他国軍が攻撃された際に自衛隊が駆けつけて反撃する<4>自衛隊が外国軍隊を後方支援する――の4類型だ。

 当初は、国連平和維持活動(PKO)で妨害を排除するための武器使用の是非は単独の類型として検討する方針だったが、イラク復興支援のようなケースと合わせて検討することにし、外国軍隊への後方支援がどこまで可能かを新たに検討対象に加えた。

(出所:2007年4月25日21時34分 読売新聞)
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毎日新聞本社世論調査:参院選勝利望むのは自民38%、民主36%

2007-04-30 08:52:44 | 国内政治
本社世論調査:参院選勝利望むのは自民38%、民主36%
 
 毎日新聞が28、29日に実施した全国世論調査で、夏の参院選で自民、民主両党のどちらに勝ってほしいかを尋ねたところ、自民38%、民主36%、その他の政党18%となった。この質問は昨年12月、今年2月に続く3回目で、過去2回も自民が民主より2ポイント多い結果だった。今回は安倍晋三内閣の支持率が上昇したが、両党が拮抗する状態に変わりはなかった。

 ただ、統一地方選や参院補選で「自・民対決」傾向が強まる中、両党とも前回比2ポイント増にとどまり、両党が有権者の期待を十分に集め切れていないことも示した。

 支持政党別に見て注目されるのは、公明支持層の動向で、自民と答えた人は29%で前回比4ポイント減だったのに対し、民主が16%で同6ポイント増。ほとんどが公明党を念頭に置いているとみられる「その他の政党」は50%で同4ポイント減だった。

 自民支持層の88%、民主支持層の93%は、それぞれ自民、民主と回答。「支持政党なし」と答えた無党派層は民主38%、その他の政党29%、自民24%の順だった。

 男女別では、男性は民主45%、自民38%で、女性は自民39%、民主30%と対称的な結果。「民主党は女性に人気がない」との指摘を裏付ける結果となった。年代別で見ると、20代が自民48%、民主23%と自民党への期待感が圧倒的。30代、60代、70代以上も自民が民主を上回った。一方、50代は民主48%、自民25%。40代も民主が自民を上回り、働き盛りの層で民主党への期待が大きいことを示した。【鬼木浩文】

(出所:毎日新聞 2007年4月30日 3時00分)
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毎日新聞本社世論調査:内閣支持率、43%に上昇 不支持と逆転

2007-04-30 03:43:06 | 国内政治
本社世論調査:内閣支持率、43%に上昇 不支持と逆転

安倍内閣の支持率の変遷 毎日新聞は28、29両日、電話による全国世論調査を実施した。安倍晋三内閣の支持率は43%で、3月の前回調査より8ポイント上昇した。不支持は33%で9ポイント減り、1月の調査以来3カ月ぶりに支持が不支持を上回った。支持理由で「指導力に期待できる」が増加する一方、不支持理由は「指導力に期待できない」が減少。抵抗を受けながらも公務員制度改革関連法案を国会に提出したことなどを有権者が評価したことがうかがえた。

 昨年9月の内閣発足直後の調査で67%あった支持率は一貫して下がり続けていたが、発足7カ月で初めて上昇した。

 指導力以外にも、27日の日米首脳会談、11日の日中首脳会談など一連の首脳外交と、週末などに積極的に行う地方視察などにより、「顔が見える」ようになったことも支持率上昇の要因になったとみられる。

 支持率を支持政党別に見ると、大きく落ち込んで「安倍離れ」をうかがわせていた公明支持層が前回比8ポイント増の52%と過半数を回復。「支持政党はない」と答えた無党派層も30%(前回比8ポイント増)で発足以来初めて増加に転じた。自民支持層は77%(同7ポイント増)、民主党支持層は21%(同6ポイント増)だった。

 年代別では20~60代で前回よりアップ。特に20代は支持が前回比21ポイント増の43%だったのに対し、不支持は同19ポイント減の27%で、支持・不支持が入れ替わった。

 支持理由のトップは、「若くて清新なイメージがあるから」の46%だったが、「指導力に期待できるから」が前回比5ポイント増の15%。不支持理由は「指導力に期待できないから」が41%と最多だったものの、前回の53%から大きく減少した。

 政党支持率は、自民の29%、民主の16%がいずれも前回比2ポイント増。公明は前回と同じ5%、共産は1ポイント減の2%などで、無党派層は5ポイント減の42%だった。【西田進一郎】

(出所:毎日新聞HP 2007年4月30日 3時00分)
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政調費支出ー仙台地裁が共産党以外の旧6会派の仙台市議の違法認定ー

2007-04-29 19:09:30 | 国内政治
 仙台市議が政務調査費を目的外に使ったとして、市民オンブズマンが市長を相手に、市議会の日本共産党を除く旧六会派に計約二千七百五十万円の返還を請求するよう求めた訴訟の判決で、仙台地裁は二十七日、「調査研究の実質がない」として、三泊四日の沖縄出張などの二十八件を違法と認め、計約七百七十万円の返還を請求するよう市長に命じました。

 畑中芳子裁判長は、市議十六人の沖縄出張について「具体的な行程がほとんど明らかでない」と指摘。自然環境保全や地域振興の視察とした名目を認めませんでした。

 市議一人のタイ出張(三泊四日)も「事前の準備がなく、出張先の活動も明らかでない」と認定。別の市議が秋田県大曲市の花火大会施設を訪問したとする支出は、カラ出張だった可能性も指摘しました。

 判決によると、仙台市議会の旧六会派は二○○一―○二年度に交付された政務調査費のうち、二十八件分の計約七百七十万円を市議個人や会派全体の出張に支出しました。

 仙台市民オンブズマンは「司法の判断を重く見て、領収書の全面公開などの制度改革を進めてもらいたい」と話しています。

領収書添付を
 
 日本共産党仙台市議団の福島かずえ団長の話 当然の判決です。ただ、司法の場でこういう判決が出る前に、議会のなかで、きちんとしたルールづくりができなかったことが残念です。早急に領収書を添付して報告することを提案し、議会各会派に呼びかけていきたい。

(出所:日本共産党HP 2007年4月29日(日)「しんぶん赤旗」) 
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空自イラク輸送活動ー今年二―三月分の活動内容はすべて黒塗りされて非開示ー

2007-04-29 19:05:31 | 国内政治
空自イラク輸送活動
国連関連はゼロか
2~3月

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 乗客の百パーセント近くは米兵――。イラクに派兵している航空自衛隊の活動は事実上、首都バグダッドの軍事作戦に参加する米兵の空輸に特化しており、政府が「イラク復興支援」の象徴にしているイラク北部アルビルへの国連職員の空輸はごく一部という実態が浮かび上がってきました。

 「(国連職員の空輸を開始した)昨年九月から今年三月まで合計二十五回、のべ七百六人の人員と約二・三トンの物資を運んだ」。二十四日の衆院本会議で、安倍晋三首相は初めて、国連関連の空輸の詳細を明らかにしました。日本共産党の赤嶺政賢議員の質問に答えました。

 しかし、これらは同時期の空自の活動全体の二―三割にすぎないことを、防衛省はすでに明らかにしています。

 さらに、二十六日の衆院イラク特別委員会で防衛省は、赤嶺議員に対して、今年一―三月の国連職員の輸送実績は「計七回、のべ百十六人、約一・四トンの物資」と明らかにしました。同時期の物資輸送の総量は約二十一トン。93%が米軍物資です。輸送回数は総数五十回に対して七回。約86%です。

 一―三月期は「国連関連の輸送がない便」(山崎信之郎防衛省運用企画局長)があり、「国連関連の空輸が全般的に減少している」ことを認めました。

 本紙は、昨年九月から今年三月までの空自のイラクでの活動をまとめた「週間空輸実績」を情報公開で入手しました。ほとんど黒塗りされていますが、ごく一部に、国連職員をイラク北部アルビルに輸送した内容が開示されています。しかし、今年二―三月分の活動内容はすべて黒塗りされて非開示となっており、国連関連の空輸がゼロに近いことをうかがわせます。

 空自は二〇〇四年三月からC130輸送機三機と隊員約二百十人を派兵、クウェートを拠点に活動しています。陸上自衛隊がサマワから撤退した昨年七月以降、空輸範囲をバグダッドとアルビルに拡大しました。

 ブッシュ米政権はバグダッドに最大で約三万七千人の兵力を展開する方針を示しており、兵力輸送のための空輸能力の確保は不可欠な要素です。空自の活動は、泥沼に陥った米軍の軍事作戦を下支えするものです。

(出所:日本共産党HP 2007年4月29日(日)「しんぶん赤旗」)
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大企業・大資産家への減税額はどれくらい?ー弱肉強食社会を実現する自民党と公明党の議員を落選させようー

2007-04-29 08:36:42 | 国内経済
 〈問い〉 大企業・大資産家への減税額について、以前は「1兆円規模」といっていたのが、志位委員長の予算委員会の質問では「1兆7000億円」となっていましたが、なぜですか?(兵庫・一読者)

 〈答え〉 これは未発表だった政府のデータが最近発表されたことによるものです。

 まず、企業減税については、減価償却制度の見直しによる減税額ですが、1月19日に閣議決定された政府の要綱によれば、平年度ベースの減税額は5110億円となっています。ただし、これは国税の法人税だけで、地方税を含めると7361億円となります。

 もう一つの大資産家への減税は、証券優遇税制の1年延長ですが、この減税規模について政府は「単なる延長で制度の新設ではない」とか「1年も先の株価は予想できないから試算できない」などといって、なかなか減税見積もり額を示しませんでした。このため、2003年に、この優遇税制が創設された時の政府の減税見積もり額(1470億円)と、その後、株式配当や譲渡所得が3倍くらいに増えていることから、4000億円程度の減税は確実であると推計しました。志位委員長の代表質問では、前述の大企業減税とあわせて「1兆円規模」と指摘したのです。

 その後、証券優遇税制については、06年度補正予算の税収見積もりのデータが公表されました。この見積もりに記載されている数字をもとに推計すると、この時点での減税額が1兆円近い減税額になっていることが判明しました。政府は、07年度も06年度補正後と横並びの税収を見積もっており、07年度も1兆円規模の減税が続きます。株価その他の条件が変化しなければ、優遇税制が延長された08年度も、この減税が続くことになります。

 この証券優遇税制と、前述の減価償却制度の見直しをあわせると、約1兆7000億円の減税という計算です。そこで、志位委員長の予算委員会の質問では、この数字をあげました。

 証券優遇税制については、政府も大門実紀史参議院議員の質問に対して、源泉徴収分だけでも7500億円の減税となることを認めました(3月12日)。政府が試算していない「申告分」を含めると、1兆円近い額になることは明らかです。

 1兆7000億円の減税というのは、まさに、庶民から吸い上げる定率減税廃止分を、そっくりそのまま大企業と大資産家にばらまくということになります。

 この新しく判明した数字を使って、おおいに宣伝していく必要があると思っています。(垣)

 〔2007・4・12(木)〕

(出所:日本共産党HP 2007年4月12日(木)「しんぶん赤旗」)
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三宅島公道オートレース断念-代替案検討 石原都知事が表明-

2007-04-29 08:30:01 | 国内政治
公道オートレース断念
代替案検討 石原都知事が表明
三宅島

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日本共産党が中止を要求
 
 東京都の石原慎太郎知事は二十七日の記者会見で、知事が発案して十一月開催の準備をしていた、三宅島(三宅村)を一周する公道オートバイレースを断念する意向を表明しました。

 石原知事は、「島を一周するレースは難しいのではないかという声もあがっている」と問われ、「限られた所をグルグル回る、いい条件の土地が見つかったので、そこで少し考え直そうと思っている。近々また専門家をつれて現地に行って、コースの設定なども考えたい」とのべ、公道一周レースを見直す考えを示しました。

 都総務局では「決定はしていない」としながら、都道一周レースには安全対策など課題が多く、閉鎖中の三宅島空港や、阿古地区の一部を使ったレースやイベントなどの代替案を検討しているとしています。

 都道を周回するバイクレース計画に対し、日本共産党の清水ひで子、吉田信夫両都議が今年の予算都議会で安全性の問題を追及し、レースの中止、再検討を求めました。寺本恒夫三宅村議は村議会で追及していました。

 レーサーやバイクメーカーからも「絶対的に開催すべきではない」「どんな条件がついても、公道レースには賛同しない」と反対の声が続出しています。

(出所:日本共産党HP 2007年4月28日(土)「しんぶん赤旗」)
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日本共産党が課税強化対象にする資産家(高額所得者)とは?

2007-04-28 15:41:09 | 国内経済
 〈問い〉 貴党の政策提言に「新たな(税)負担を求める場合は大企業・高額所得者から」という記述があります。しかし、貴党のいう高額所得者、言い換えれば資産家の定義が今一理解できません。名目上の資産を所有していても実際に支払い可能な資産を所有していない資産家もいます。そのような資産家に対しても「高額所得者」として負担を求めるというお考えなのでしょうか?(鳥取・一読者)

 〈答え〉 「資産家」といっても実際に支払い可能な資産ではない場合もあるのではないかというのは、その通りだと思います。たとえば、自宅として利用している居住用の資産や、個人事業者の事業用の資産などは、売却するわけにはいかない資産です。税の負担能力の基本は、所得です。資産があっても、そこから所得が1円も発生しないのであれば、税を負担する能力があるとはいえません。

 私たちが「資産家に応分の税負担を」という場合は、こうした小規模の資産を想定しているわけではありません。共産党の政策文書では、「大資産家」と限定した表現をしている場合が多いと思います。

 私たちが、「大資産家への応分の課税を」といっているのは、たとえば次のような状況があるからです。

 仮に個人事業者で課税所得が5000万円あれば、所得税と住民税あわせた税額は2200万円くらいです。これも以前に比べれば減っているのですが、それでも40%くらいの税負担です。ところが、株式資産を10億円以上も持っている大資産家で、その配当が5000万円あった場合には、税額が500万円で済んでしまいます。

 自分で事業をして稼いだ5000万円と、株式資産を持っているだけで得られた5000万円とで、こんなに税負担の違いがあるのは「大資産家優遇」といっていいのではないでしょうか。

 いまの税制では、株式配当や株式譲渡所得への課税が20%に軽減されたうえ、さらに特例措置で10%に軽減されています。政府は、この10%への軽減措置を、さらに1年間延長してしまいました。20%が10%に軽減されている分だけでも、年間1兆円もの減税です。庶民には定率減税廃止で1・7兆円の増税をおしつけながら、大資産家への減税は延長するというのは間違いだと、私たちは主張しているのです。(垣)

 〔2007・4・21(土)〕

(出所:日本共産党HP  2007年4月21日(土)「しんぶん赤旗」)
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自民党と公明党がごり押しする改憲手続き法案ー不公正な仕組みこんなにー

2007-04-28 15:31:16 | 国内政治
改憲手続き法案
不公正な仕組みこんなに
矛盾噴出で答弁不能

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 九条改憲と地続きの改憲手続き法案が参院で重大局面を迎えています。自民・公明の与党は、連休前の採決こそ断念したものの、5月中旬にも成立させようと狙っています。しかも、法案には国民が望まない九条改憲案を押し通すため、不公正・反民主的な仕組みが「これでもか」と盛り込まれています。同時に、そのために矛盾も噴出、答弁不能に陥る事態も生まれています。徹底審議・廃案に向けて、あらためて法案の矛盾や問題点をみておきます。

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憲法審査会
改憲スケジュール促進
 
九条改憲の条件づくりという法案のよこしまな狙いは、ますます明らかになっています。

 安倍晋三首相は二十四日に東京で開かれた「新憲法制定推進の集い」で「私が自由民主党総裁として約束した以上、憲法改正を必ず政治スケジュールに乗せていく」とのべ、改憲手続き法案が自らの「改憲スケジュール」の一環であることを改めて鮮明にしました。

 実際、法案には「改憲スケジュール」を促進する仕組みが盛り込まれています。改憲原案を審査できるとして国会に設置する「憲法審査会」です。与党は、同審査会での改憲原案の審査を「三年間凍結」するとしていましたが、「三年の間に骨子案あるいは要綱という性質のものが整理される」(自民党・保岡興治衆院議員、二十六日)と言いだしています。法案が成立すれば、国会で堂々と改憲案の議論を開始しようというのです。

 安倍首相のめざす改憲が「海外で戦争する国づくり」を狙ったものであることもいよいよ鮮明です。訪米前の二十五日には、海外での武力行使を可能とする集団的自衛権の行使容認に向け有識者懇談会を設置。明文改憲の前にも政府の憲法解釈変更を狙っています。

 法案提出者である自民党の船田元衆院議員は、「憲法審査会」でも、集団的自衛権の行使に関する解釈見直しについての議論が「九条に密接にかかわるものとして当然行われる」(十八日)とのべています。

公務員規制
対象示さず「3年検討」
 
国民の自由な運動はがんじがらめに縛りながら、カネにあかせた改憲宣伝は野放しにする―法案にはこうした考えが貫かれています。

 運動抑圧の最たるものが、「地位利用」を口実にした公務員・教育者の国民投票運動の禁止です。なぜ、公務員・教育者だけ対象なのか、与党は憲法上の根拠も示せず答弁不能に陥りながら、禁止に固執しています。

 しかも、何が「地位利用」にあたるのかも、極めて不明確です。与党議員からも「あいまいな表現」「拡大解釈のないように」との懸念が示されるほど。懲戒処分の対象とされており、教員や公務員への委縮効果は絶大です。

 公務員には、公務員法上の政治活動規制もかぶせられます。

 与党は「純粋な意見表明や勧誘行為は保障する」などとし、「法律が施行されるまでの間(三年間)に、必要な法制上の措置を講ずる」としています。しかし、なにが禁止・処罰の対象とされるのかが決まっていないというのは、法案の根本的欠陥です。

 しかも、その標的は「組織的な署名運動、示威運動、あるいは政党・政治団体の機関紙の配布を伴う場合」(自民党・葉梨康弘衆院議員)です。「九条改悪反対」という日本共産党や労働組合のビラ配布が広く処罰される恐れさえあるのです。

 法案が「国民主権を実現するもの」などという改憲派の言い分がでたらめなことは、この主権を封じる仕組みだけでも明白です。

有料CM
与党も「財力で不平等」
 
「憲法をカネで買う」と批判が集中しているのが、改憲派に有利な有料のテレビCMです。投票日の二週間前まで、いくらやってもいいことにしています。

 テレビCMは、ちょっとしたスポットCMでも四億から五億円かかるといわれています。「お金をたくさん用意できる側が、圧倒的に有利になる」(コラムニストの天野祐吉氏、「朝日」〇六年五月二十二日付)のです。

 潤沢な資金力をもつ日本経団連は、改憲の旗振り役をしています。自民、民主、公明などの改憲政党は、ばく大な政党助成金(三党で約三百億円)を手にしています。

 財界の資金や国民の税金で改憲CMが垂れ流される事態を生じかねないと危ぐされています。

 日本共産党の追及に、与党提出者も「財力の多寡による不平等が生じる恐れがある」(葉梨衆院議員)と認めざるをえなくなっています。

広報協議会
改憲派が牛耳り「中立」?
 
法案には、国民への広報を改憲派が圧倒的多数を占める機構で行う仕組みも盛り込まれています。国会に設置される広報協議会です。

 改憲案を発議する国会は、いわば国民から「審判」をうける立場です。それなのに、発議後の広報を、第三者機関ではなく、発議した当事者が行うのでは、公正・中立性に疑念が生じます。しかも、その構成は「各会派の所属議員数の比率」で決め、必然的に改憲派が三分の二以上を占めることになります。

 テレビ・新聞などでの政党の無料広報枠も、この広報協議会が取り仕切ることになります。

 枠の配分について、法案提出者は“賛否平等”を強調しています。しかし、まず広報協議会の「広報枠」があり、「その残余の部分」で、賛成意見と反対意見を対等に扱うというだけです。

 それぞれが同じ比率だとしても、国民の目の前には賛否の意見が二対一の割合で、広報され続けるのです。

 また、政党は、枠の一部を指名する団体に使わせることができるとしていますが、これでは政党が主役で、国民はわき役扱いです。主権者は誰なのか、法案には根本的な前提が欠落しています。

最低投票率
導入拒否の根拠言えず
 
法案で最大の問題点の一つは、ごく少数の有権者の賛成でも改憲案が承認されてしまうことです。

 承認要件である「過半数の賛成」が最もハードルの低い「有効投票総数の過半数」となっているため、仮に投票率が四割にとどまった場合、無効票をのぞけば、有権者のわずか一割、二割台の賛成でも改憲案の承認とみなされます。法案提出者も「おかしい」(公明党・赤松正雄衆院議員)と認めざるをえません。

しかも、一定の投票率に達しなければ投票自体を無効にする最低投票率の規定もありません。「朝日」(十七日付)の調査では、「投票率が一定の水準を上回る必要がある」が79%。「毎日」(二十三日付)では「憲法改正の国民投票、低投票率なら無効でいいと思う」が74%です。それなのに与党は憲法九六条に明文規定がないなどを理由に、導入を拒否しています。

 しかし、法案には、憲法に規定されていない改憲案を通しやすくする仕組み(発議にかかわる両院協議会など)が盛り込まれています。一方は、憲法に書いていなくても改憲案が通しやすくなるなら盛り込み、片方は「改憲が難しくなる」からと拒否する―究極の「ご都合主義」(日本共産党の仁比聡平参院議員)です。仁比氏の追及に拒否する憲法上の根拠も示せず、提出者は答弁不能状態です。

 与党は、「最低投票率を設けると改憲反対派のボイコット運動を誘発する」といいますが、岩国基地をめぐる住民投票のように、筋の通らないボイコット運動を起こし、ひんしゅくをかってきたのは、与党の仲間です。

諸外国では

 諸外国では、国民投票に、最低投票率などの投票率要件を設けている例があります。

 例えば、韓国では、有権者の50%以上が投票しなければ国民投票そのものが無効になります。

 英国では、有権者の40%が賛成しないと国民投票が成立しないというルールを設けています。

(出所:日本共産党HP 2007年4月28日(土)「しんぶん赤旗」)
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東京・墨田区政調費で監査委勧告ー自公民などに1030万円返還命令ー

2007-04-27 21:54:42 | 国内政治
墨田区政調費で監査委勧告
自公民などに1030万円返還命令
共産党の支出 「目的外なし」

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 東京都墨田区の監査委員は二十六日、日本共産党を除く区議会四会派が二〇〇五年度に支出した政務調査費のうち、計千三十万円が目的外支出だとして、返還請求を行うよう山崎昇区長に勧告しました。住民からの監査請求に基づいて、同区が個別外部監査人(安田成豊弁護士)に依頼した監査報告を受け、勧告したものです。

 墨田区議会では、会派所属議員一人あたり月十四万円、年間百六十八万円を限度に、政務調査費を支給しています。

 同区監査委員は、〇五年度に五会派が支出した政務調査費のうち、区議会自民党五百三十九万四千五百五十四円、区議会公明党三百五十二万六千二百四十四円、区議会民主クラブ(民主党系)六十三万六千八百六十円、無所属クラブ新しい風七十四万四千二百三十五円について、「使途基準に反した目的外使用」と認定しました。

 このうち、自民党は二十三日に目的外支出全額を区長に返還したことから、監査委員は公明党、民主クラブ、新しい風の三会派に対し、計四百九十万七千三百三十九円の返還請求をするよう、区長に勧告しました。

 日本共産党区議団については唯一、「政務調査費の使途についての目的外使用はないと認められる」としています。

 勧告は、四会派が支出した飲食費のうち、一人一回五千円を超える金額を「目的外使用」とし、返還を求めました。

 このほか、自民党については、〇五年四月の「愛知万博」の視察経費の一部や、タクシー代・高速・駐車料金二百四十六万円、ガソリン代約百万円などを目的外支出と認定しました。

 公明党については、福岡県など各地に出張した際の手当・個人視察代のうち四十四万円、ガソリン代三十四万円、研修費・会議費から支出した交通費百八十三万円などの返還を勧告。

 民主クラブについても、韓国や北朝鮮への海外視察代三十九万円、ガソリン代・洗車代などを目的外支出と認定しました。

(出所:日本共産党HP 2007年4月27日(金)「しんぶん赤旗」)
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