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YUKIO (7)

2010-06-10 | フィクション:YUKIO



YUKIO (7)

YUKIOは、政策が空回り、周囲のスタッフを振り回し続け、
空気も読めず、後ろ盾のOZAWAの忖度もできずに辞任を迫られた

社民党の連立離脱は象徴的だった
連立を組んだ時から社民党の答えを知っていたにもかかわらず
無策なYUKIOは、自ら転落の道を進んだ
これ以上の墓穴はない


普天間問題を振り出しに戻すのなら、
せめて社民党との連立を自ら解消してから行うべきであった。

なんの瑕疵もない社民党に踏み絵を踏ませ、相手から離別を切り出させた。
まったく理不尽な対応だった。

悲しいかな、YUKIOは、この理不尽さが分からない。
政治センスというよりも、人間としての付き合い方を知らない人だった。


夜、YUKIOは、失意のまま、OZAWAに『辞意』を伝えた。
ここでも理不尽は起きた
YUKIOはOZAWAに「せめて、私が幹事長に辞任を促したことにさせてほしい。」と懇願した。

OZAWAは、呆れ果てたが、今更この無知な男を説教する気も起きなかった。
そんな時間があれば、KOSIISIに連絡し、今後の相談をしたかった。
「総理、明日の発表はあなたの好きにしなさい。ほんとうに御苦労さまでした。
後はKOSIISIさんに任せましょう。」と言って電話を終えた。


YUKIOは抜け殻のようになりながらも、側近と明日の発表のための原稿を作った。
時間は瞬く間に過ぎ、原稿ができることには、外は明るくなり始めていた。


仮眠をとるためベッドに横になったYUKIOは、
「この夜明けのように、民主党にも、また陽が昇る」と呟いた。




杜人

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