横浜・港南中央で学習や発達に特徴がある子どもを支援する塾 びすぽうく

”教室の”困った”を”わかった!”へ。子ども・保護者・学校の先生、みんなが元気になるために実践経験をもとにしたつぶやき

読書感想文を書く

2015-08-01 16:22:23 | 発達や学習が心配
読書感想文ー夏休みの宿題の「定番」ですね。

本屋さんに行くとなんと学年別に「読書感想文

マニュアル」が並べられています!

今回は「マニュアル」にあまり書かれていない

ようなことを書いてみようと思います。

感想文は実は「書く」ことが目当てではなく、

「読んで感想をもつ」「意見を交歓する」が

目標になります。


お子さんによってははじめは、つたない表現でも、

「心」を動かしながら読めることが大事になります。

まずは本選び。

よく「推薦図書」を選ぶ方が多いかと思います。

「推薦図書」は確かに素晴らしいです。でも、

お子さんにその本が合っているでしょうか?

子どもは好きな本でないと書く意欲がわきません

以前読んだことがある本や興味のある分野(物語に限らず)

本人にとってハードルの低いものがよいと思います。

「こんなに簡単な本でいいの?」と思っても、内容が理解できなくては

感想は書けません。

そして、読んでみて、思ったこと、考えたこと、

すきなところ、分からなかったところが言える、ということ。


つまり、読んで理解できる、あまり読み返さなくても筋や内容が

分かる、ということ。まずは、それをだれかに「話せる」と

いうこと。

自分の経験と比べられる。これは、中級レベル。

自分だったら~、自分も似た経験があるけれど、

自分には全く経験がないけれど~

のように「自分ごと」として考えていく。

少し深い読みです。

作者は何をいいたいのか(テーマ)。

これは、高レベル。短いお話でもなかなか奥が深いときが

あります。お子さんによってはここまで到達できないことも

あれば、作者がいいたそうなことからずれて、自分なりの解釈

になってしまったり、「たのしかった」「かわいそう」レベルで

とまってしまうこともあります。でも、それがその子どもの

今の実態。少しヒントはあげてもいいのですが、あまり大人が

主導しない方がいい気がします。

心に残ったところを話す➡メモ(書けなければ大人が)

➡書く順に並べ替え➡つけたし・修正➡素敵な題つけ

で、例え書く量がすくなくても、「その子どもが読んだ本の感想文」に

なります。あらすじで、終わらないようにするのが大切です。



感想文を書いてもらっていたとき「この子は心はこの話(本)で

動いているのかな?」と疑問に思うことがときどきありました。

気持ちを表す「語彙(ごい)」が少ないだけでなく、

自分の感情をイメージできない(普段の生活から)

例え知的に高くても、感情が未分化だったり

想像力や推理力が実年齢に比べてゆっくり発達したりする子なのかも・・・。

そんなときは、

ときどき大人が「今どんな気持ち?」ときいたり、

大人自身がその場面と感情表現が結びつくように意図的に

「今、私は~だから~な気持ちなの」と教えていくことも

よいかと思います。(あまりしつこくなく

自然に「心が動く」「感情を表現する」ことが身に付きにくい

子どももいると思います。



「書くこと」が好きでない子どもには、「まず語らせる」。

毎回本を読むたびにしつこく感想カードを書かせると、本を読むこと自体が

苦痛になってしまいます。

この夏塾では、感想文に取り組む子どもが多いのですが、

「その子にぴったりの本」を選んでくることが多く、

感心しています。家の人と相談して探しているようです。

好きなもの・興味のわく内容だと少し難しい漢字があっても

読もうとしています。逆に絵や写真・イラストが気にいった本から

入る子どももいます。「文字」が少なくても「感想文」は

書けます!

付けたし:原稿用紙の使い方は、2年生の国語の教科書に書いてあります。

(光村図書ですと、69ページです)


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