天童大人プロデュース「詩人の聲」2016年2月18日 於)キャシュキャシュダール
「(語り)天童大人プロデュース詩人の聲。30回目の参加です。本日は今月2回目の公演。『相聞50首』『闘病詠50首』他、新作を読んで行きます。第四歌集の後半部分も前回ゲラを読んで手直ししました。一時間おつきあいください。」
・「相聞50首」昨年は人間の命の重さを考えさせられた。そこで相聞を詠みたくなった。「星座」の尾崎主筆からは「現代短歌にはいい相聞がない。挑戦してみたら。あら恋人でも出来たの?相聞を詠うなら。与謝野晶子、窪田空穂、北原白秋。などの明星派の作品を読みなさい。」とアドバイスされた。「架空の恋人を作ってもいいから。」とも言われた。
50首を公演にかけるのは2回目。かなり完成度が高かったが、先人の言葉遣いをそのまま使っても納得できない。だからかなり工夫した。会場のアートギャラリーのオーナーに聞いてもらったが、「この相聞にはユーモアがある」と言われた。相聞をしつこくなく、肉感的にならず、甘くならず表現するには、かなりの工夫が要る。それが実を結びつつあるように思う。
・「闘病詠50首」命の重さを考えて、自分の命の重さをも思った。胃ガンを宣告されて15年になる。再発のおそれはなくなった。このごろようやく自分の病気を直視出来るようになった。そこで発病してから、手術、気持ちが安定するまでの期間を50首にまとめた。以前挑戦ししたことがあったが、完成度が創作意図にそぐわなかった。ここに来てかなりの作品に仕上がってきた。
・第四歌集の末尾の作品群。前回の公演でゲラを読んだが、作品の穴が目立った。そこでかなり手を入れ、改作に近い推敲を行った。まずまずのところまで来たと思う。
・未発表50首。これは初めて公演にかけた。初めてかけたものはやはり、問題点が多い。まあ課題が見つかったと思えば、これも大きな収穫だ。
30回目の公演で力まずに喉に負担を掛けずに聲が出せた。翌日は体中が痛んで半日やすんだ 。読み方も29回目とは大きく変えた。今後はこういう読み方をしていこうと思う。
31回公演は3月1日。本日。
