岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

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冬時雨の歌:尾崎左永子の短歌

2022年09月20日 19時23分50秒 | 尾崎左永子(長澤一作・川島喜代詩)の短歌を読む
・冬時雨ひととき霰まじへたる音の経過を夜半に聴きゐつ
「夕霧峠」所収。

 場所が捨象されている。「表現の限定」「言葉のそぎ落とし」「感動の中心を絞って」いるのだ。

「夕霧峠」には秀歌が多いが、この一首もそのひとつ。

 特に4句目の「音の経過」なかなか出てこない言葉で作者の独自性だ。その作風は佐藤佐太郎とは明かに異なる。同じ「歌論」をもっていれも、独自性は出せると考えさせられる一首だ。




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