岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

紛れざる思いひの歌:尾崎左永子の短歌

2022年10月30日 23時23分03秒 | 尾崎左永子(長澤一作・川島喜代詩)の短歌を読む
・紛れざる思ひもともに積りゆく今生の雪今生の花

「尾崎左永子八十八歌」所収。2015年に開催された色紙展の出品作品。この段階の代表作とも言える。

 下の句のリフレインが効いている。
 また「思ひ」の個別具体的なものは「捨象」されている。佐藤佐太郎の言う「表現の限定」作者の言う「言葉の削ぎ落し」。「捨象」することで斎藤茂吉の言う「印象鮮明」になった。

 また1首全体が、「悲しさ」を「象徴」しているように思われる。

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