「詩人の聲・岩田亨公演」10回目 於)東京京橋ギャルリー東京ユニマテ
「薔薇の白きは」(7首)
・現代の神話つぎつぎと崩れゆく向日葵の花はかく白けれど(「『短歌』12年7月号)
「(語り)本日はご来場いただきありがとうございました。今回で10回目の節目になります。きょうは歌集未収録の作品を中心に読みたいと思います。この画廊には私の好きな絵がかかっています。これから場の力を貰えたらと思っています。」
「雪消の水」「ミカエルの翼」「地鳴り海鳴り」「予感」「アメジスト色の海」「際の河原」
「イカロスという男」「野は静かなり」「結露」「聖書」「熱きミルク」「危険数値」
「無頼派」「錯覚」「わが祖父母」「ツイッター」「風強き日」「公園墓地」「冬至前後」
「木の影」「わが願い」「聖なる山」「モモンガ」「週末」「ブラインド」「ネメシス」
「雑音」「ダム放水」「正と悪」「亡者」「マタギの爺(1)」「マタギの爺(2)」
「デスマスク」「夕焼」(各4首詠『星座』誌上に発表したもの)
「風の道」「逆走」「風がやみたり」「半世紀」「起重機」「偶像」「樹海」「水無川」
「春雷」「説を変え」「鎖」「アルバトロス」「記憶断片」「柵の中」「予感」「海へだて」
「春の雪」「風狂の人」「虚空」「冬の苺」「遠き山影」「光」「ヒマラヤ杉」「夏至前後」
「海風」「決断」「悲しみ深し」「心たぎらせ」「海を思えり」「グラスの露は」
「三河海原」「かくありたし」「乱反射」「冬の椿は」「沸々と涌く」「眠り」「殉教の徒」
「探照灯」「前兆」(各4首詠『運河』誌上に発表したもの)
「青深くあれ」
・時ならぬ不安がよぎるせめてものベクレル表示あらばと思い(『短歌』11年10月号)
「遠き雷鳴」
・わが涙乾かんほどに風つよく形定まらぬ雲動き居り(『短歌』10年9月号)
4首詠は『星座』『運河』誌上にこの3年発表してきた作品だが、出来のいいもの、そうでないものの落差が大きい。僕自身の常套句も目立つ。さっそく帰宅後作品に手を入れた。読み方は声を出すのが精いっぱいで、まだ抑揚がつけられない。急いで読んでしまう傾向もある。
翌日体は痛まなかったが、いたく疲れた。11回目公演までに、体と心の準備をしようと思う。11回目は何とか進展を図りたい。
次回公演は8月21日ギャルリー東京ユニマテ午後7時開演。