オクトシティー正直村

おかしいな?変だな?と思った事を綴った駄文

世界規模大企業の経常利益の不思議

2020年11月02日 | Weblog
先日の新聞にGAFAの経常利益が掲載されていた。

 主題はコロナ禍においてもそろって増収という見出しであったが、よくみると、総売り上げに対してその割合が極めて低い。Amazonなんかは利益が3倍とあったが、それなのに売上高の0.016%である。通常の会社であれば4%から10%が普通である。あまりにも低すぎると思うのは私だけであろうか?それとも4%から10%は日本国内の平均値であって、グローバルに活動する企業は特別なのであろうか。反対に言うと、グローバル展開している企業は税金対策が容易であり、これを取り締まる国際法規も整備されていないのだろう。

確かに経常利益を少なくすれば税金は安くなる。

 現行の法律的な対策であっても相当なことが可能なのであろう。ただし、閉鎖された領域内では入力と出力が監視されるので大幅な節税対策はできない。しかし解放された領域では確認のしようがない。いくら各国が個別に国内法規で取り締まろうとしても、国外の解放空間に向かって逃げられてしまう。また、商行為が従来の商慣習にない方法で行われるとこれもまた課税対象からも外れてしまう。いずれも現代のグローバルで画期的な商売に国内または国際的なルールの整備が遅れているのだろう。

だからと言って放置するわけにはいかない。

 我々一般市民はそれぞれにきっちりと税金を取られているのに、大会社で膨大な利益を上げている会社が税金をほとんど払っていないというのはどう考えてもおかしいと思う。しかも、その現実を堂々と経常利益として公開して反省もしていないのである。我々は怒るべきであり、この怒りが国や国際的機関に反映されて、何某かの改革がなされるべきである。少しずつは動き出しているが、いまだに遅々として進まないし、各国の足並みもそろっていないようである。

国内であれ、国際であれ、法人も法的には「人」である。

 ぜひ法人と呼ばれる「人」の税金もきっちりと払ってもらうようにしてもらいたいものである。反対に我々庶民にも法人と同じような税金の優遇策を提供してもらいたいものである。例えば、生きるために必要不可欠なものは必要経費として認めてもらって税金控除してもらいたい。医療、介護、教育費、衣食住などにかかる費用は生きるための必要経費だろう。全部とは言わないが、必要不可欠なものは考慮してもらいたい。

これまでの税金は労働に対する所得に対して課税されてきた。

 しかし、現代は労働が伴わなくても所得が生じる世の中になっていて、労働の対価としての所得という考えが古くなっているし、具体的な物を生産し流通させるだけが産業ではなくなりつつある。そういう意味で課税の考え方を変えなければならないのだろう。また、産業が一定の地域だけで閉鎖されるという考え方も古くて、工場や店舗の施設があって、そこで産業を営むという形態も大企業においては通用しなくなっている。

そのために、国際的な大企業に富が偏在してしまっている。

 自由主義経済は商業や貿易の自由を勝ち取り、自由競争の経済活動を発展させてきたが、本来自由には、道徳や義務、寛容や公共への貢献などが伴うものである。共産主義と対立するものではなく、自由主義にも共産主義の要素を取り入れてより善なるものに向かっていかなければならない。個人の権利ばかりが主張され擁護される環境は少しずつ変えていかなければならない。果たして我々が公共のために貢献する心をどれほど持っているのだろうか。

世界規模に展開する大企業も考え直す時期にあると思う。

 これを主導するのは、やはり政治である。各国が協調して世界レベルでのルールを作り上げていかなければならないのだろう。自由自由とばかり言っていないで、政治、経済、社会、文化、科学、などがバランスよく自由を保って、適切な統制と均衡を図って発展してゆくべきなのだろう。不均衡に対して反発・反動しお互いに攻撃ばかりしていても問題提起にはなるかもしれないが、問題解決には至らない。何をどうしなければならないかを明確化しなければならないが、大企業の所得隠しと税金逃れは明確な事実のようである。

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