ドラフト「怪」説2007大学・社会人&育成編「クジ引き、当たって砕けた…」その２

★東京ヤクルトスワローズ

１巡目
加藤 幹典 (かとう・みきのり)投手 22歳
左投左打 179cm74kg
神奈川・川和高－慶應義塾大
独特のフォームから繰り出す速球は常時140キロ台中盤をマークし、縦・横２種類のスライダーも鋭い切れ味。細身で柔和な顔に似合わぬ心身のタフさもプロ向き。

３巡目
鬼崎 裕司 (おにざき・ゆうじ)内野手 24歳
右投左打 177cm74kg
佐賀・佐賀工業高－関東学院大－富士重工業
大学時代から俊足堅守の遊撃手として注目されたが、社会人の２年間で打撃も大幅にレベルアップし、満を持してのドラフト指名。宮本慎也の後継者として期待大。

４巡目
岡本 秀寛 (おかもと・ひでひろ)投手 24歳
左投左打 176cm76kg
徳島・鳴門第一高－川崎製鉄水島－JFE西日本
無駄な力を入れずに投げるコツを体得したことで制球難が解消され、今年に入って一気にブレイク。速球とチェンジアップ、カーブとの緩急差で打者を翻弄する。

５巡目
中尾 敏浩 (なかお・としひろ)外野手 25歳
右投左打 178cm76kg
大阪・PL学園高－青山学院大－JR東日本
大学まではどちらかというと巧打者タイプだったが、今や社会人球界屈指のスラッガーに大変身！ゆくゆくはクリーンアップの一角を狙えるだけの力を持っている。

６巡目
三輪 正義 (みわ・まさよし)内野手 24歳
右投左打 168cm68kg
山口・下関中央工業高－山口産業－四国アイランドリーグ・香川
高校卒業後は軟式野球の道に進み、2003年の静岡国体に出場した経験を持つ。2005年に四国リーグに参加し、50m５秒７の快足を武器に、３年間で通算90盗塁を記録。

育成枠１巡目
小山田 貴雄 (おやまだ・たかお)捕手 25歳
右投右打 195cm100kg
神奈川・川崎工業高－青森大－四国アイランドリーグ・高知
昨年、強肩を買われ投手から転向。今年10月のフェニックスリーグ・対ヤクルト戦で１イニング３盗塁刺の離れ業を演じた。父は、元ヤクルト捕手の健一氏(故人)。

解説
高校生ドラフトでは佐藤由規投手をクジで引き当て万々歳のヤクルトでしたが、大学・社会人ドラフトでも、目玉の一人といわれた加藤の単独指名に成功。３巡目以降でも補強ポイントに即した指名に徹し、非常に中身の濃いドラフトとなりました。今のヤクルトは、これまでチームを支えてきた主力が次々と抜け、世代交代が一気に加速しそうな気配があり、新人にも多くのチャンスが与えられると思われます。そのチャンスを一人でも多く生かしてもらいたいものです。個人的に注目株を一人挙げろと言われたら、５巡目指名の中尾。かつてヤクルトで活躍していた稲葉篤紀外野手(日本ハム)のようなタイプの打者になるのではないかと、期待しています。

※次回は、西武ライオンズです。