ミラーマン32話は独自の設定が多い

 ミラーマンの32話・今 救え死の海!は他の作品とは一風変わっていて、この
EPだけしか登場しなかった設定が目立つ。


 まず何事も秘密裏に行動を起こすインベーダーが、わざわざ京太郎の前に
草野大悟扮する人間体で現れて海を汚染して‘殺害’を宣言し事件に関わるな
と警告する事自体が異例である。


 更に京太郎がアサヒ丸行方不明事件の取材という形で事件に携わっていくの
だが、そのためSGMが登場するまで10分近く経っているのが象徴的だ。


 シーキラザウルスは口から毒液を噴出させてミラーマンをピンチに陥れるので
毒液混じりの海水の中では危ないという事でSGMはジャンボフェニックスの
下部から光線を発射し、その箇所だけの海水を逆流させてどけてしまうシー
フェンス作戦を実行する事によりミラーマンを毒液の脅威から救うと共に海棲
怪獣のシーキラザウルスを弱体化させるという絶大なる効果を上げた。


 水を逆流させるといえば帰ってきたウルトラマンのシーモンス&シーゴラス
編が有名だが、その映像を担当したのが今回の特撮監督の佐川和夫でミラー
マンとシーキラザウルスが海水がなくなった海底で戦っている周りを海水が
逆流している映像は壮観だ。


 そしてミラーマンの決め技がミラクルキックでもシルバークロスでもなく敵を
圧縮して吹き飛ばすミラーグラックル&ミラーアイビームというのも異色だろう。


 敵を圧縮してしまう武器自体がウルトラをはじめとした他の作品でも見当たら
ないし、ある意味 最初で最後だったのではないかと思ってしまう。


 ちなみにミラーマンの声は鏡京太郎こと石田信之が担当していたのだがミラー
グラックルを使うシーンだけ声が違うと思ったら、石田氏がアフレコをすっぽかし
たため代役の人によるらしい。


 物語のカギを握る岩野教授の娘・怜子を演じたテレサ野田独特の雰囲気も
作品に彩をもたらしていたのだが、ラストで突如吹いた風で怜子の帽子が飛ば
されて浜辺から無数の風船が空に向かって飛んでいくシーンで終わっている。


 地方ロケ編の場合は前後編になるケースが多いので飛んでいく風船が風船
爆弾のような次作への布石かと思っていたら次のインベーダーの海底基地
では全く触れられてなかったので意外だったのだが、ミラーマン大全によると
シーキラザウルスの毒液で死んだ海の生物の生命を象徴しているとの事だった
らしい。

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