今年は台風12号と15号が各地に大きな被害をもたらし大変な事になって
いるが、今から20年前の今日91年9月27日は私の地元が台風19号で甚大な
被害を受けた日となった。
もともと私の地元の田川では台風被害というのは ありがたい事にほとんど
ない。
基本的に阿蘇山あたりで台風の雲がシャットアウトされているというのが よく
言われる原因なのだが、台風が上陸しても東半分に入らなければ そこまで酷い
目に遭う事はないし9月の台風は偏西風に流されるため豊後水道あたりに逸れる
ケースが多い。
ところが20年前の台風19号は迷走の末 有明海の方から侵入してきたので東
半分の暴風雨域にモロに入ってしまったのだ。
当日は金曜日だったので朝から雲行きが怪しく16:00過ぎに来た お客さんが
最後で終わる頃には突風が吹き始めていたため私が車で自宅まで送り、その
まま閉店という形にしたのだった。
そして夕食を終えて片付け物などをしていたら いきなり停電になり、外を見て
みたら何と近所の家の瓦が飛んでいるしガチャガチャと瓦が落ちて割れる音が
する。
当時の我が家は店にシャッターがないのでガラスに飛んで来た瓦が当たって
割れるのでは?というのが一番危惧されていたのだが、幸いにしてガラスは
割れずに済んだものの瓦がめくれたため2階の天井が雨漏りし始めたし電気が
復旧した後にTVを点けると全く映らないのだ。
翌日見てみるとTVのアンテナが しっかり折れていた。
離れた場所に行くと電柱が倒れていたりして大変な事になっていたし、幸い
我が家は電気も当日復旧して断水という事もなかったのだが お客さんの中には
‘断水で水が出ないためウーロン茶で顔を洗った’などという悲惨な事になって
いた。
被害の少ない我が家でも瓦が めくれる被害があったのだから酷い所は瓦が
割れて全滅というケースもあったため瓦屋さんが忙しくなったし、瓦が間に合わ
ないためカバーのブルーシートが飛ぶように売れて品薄になったりしたのだった。
めったに台風の被害がないだけに20年前の被害を受けた衝撃は激しく、特に
年配のお客さんを中心に台風発生のニュースなどがあると‘台風が来るから警戒
しなければ’と怖がる人が多くなったのだった。
たった1回の被害でトラウマになるぐらい強烈な台風の恐ろしさが分かる。