ミランは、やはり強かった

 世界クラブ選手権でSファイナルに進出した浦和が、ミラン
から1-0で敗れ3位決定戦に回る事になった。
 これまでヨーロッパや南米のクラブとの対戦があったけど、
あくまで親善試合だった。
 こういうイベントのおかげでヨーロッパ王者との初めての
真剣勝負に臨む事ができたのだ。

 ただ、やはりミランは強かった。
 基本的にイタリアのチームは、したたかだ。
 彼らの最大目標は、あくまで日曜のボカ・ジュニアーズ戦。
 ただ勝つだけでなく、ケガ人を出さずに体力を温存し省エネ
に徹したスタイルで戦ったわけだ。
 残念ながら日本は、まだこういう戦い方は苦手である。
 北京五輪予選の最終戦で引き分けOKだった日本が、残り10分
前後からFKをもらってもサイドに蹴り出してコーナーに逃げて
時間を使い、相手DFにぶつけてCKをもらうという時間稼ぎが
できたのを‘ここまで やれるようになったか!’と喜んでいる
レベルなのだ。

 ミランを本気にさせるには、先制しないと厳しい。
 ただ‘千里の道も一歩から’という言葉がある。
 02年の日韓W杯前に、代表監督だったフィリップ・トルシエは
フランス人記者のみのインタビューで
‘日本が決勝ラウンドに行ける確率は高い。ただ日本はよくて
ベスト8で満足すべきだ。
 W杯のベスト4は、それなりの国で占められるのが正しい。
 いくら開催国とはいえ、ベスト4やファイナリストになったら
いらぬ疑いをかけられるか、W杯のレベルを云々される。
 まだプロが発足して僅か10年しか経たない国なのだから。’
と本音を言っている。
 
 これを見ても一昨年から、ようやく6カ国参加形式になったが
それまではヨーロッパ対南米という図式のみでやってきていた
のだから、これら2地域に追い付くのは容易な事ではない。
 一方でヨーロッパ対南米の時代に、5大会連続で南米が勝って
いたのだが6大会目にして初めてヨーロッパが勝ったのはイタリ
アのユベントスだ。
 イングランドが4回、ドイツが1回南米の軍門に下っていたの
だが、世界クラブ選手権になってからもイングランドとスペイ
ンのチームが連敗している。
 ヨーロッパ勢の連敗阻止に燃えるミランは、2試合分を延期し
て1週間前から来日していた。
 
 こういう真剣モードのチーム相手に勝つには、やはり経験が
必要だろう。
‘継続は力なり’とは、よく言ったもので浦和をはじめとした
Jリーグ勢には、これからもアジア王者を目指して欲しい。
 日本のサッカーをレベルアップさせるためには、代表だけで
なくクラブも強くないとダメなのだから。
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