ウルトラマンの最終回から50年

 今から50年前の今日67年4月9日にウルトラマンの最終回・
さらばウルトラマンがOAされた。

 謎の宇宙人が送り込んだ宇宙恐竜ゼットンと戦ったウルトラマン
は八つ裂き光輪をバリアで跳ね返された後、パワーで圧倒されスペ
シウム光線を浴びせたものの吸収されたばかりか撃ち返した光線を
2発カラータイマーに受けて倒されるという当時の子供達にとって
衝撃的な敗北を喫した。

 ウルトラマンは全39話の中で7話のアントラー戦や21話のケム
ラー戦にを自力で倒せず27話のゴモラ1戦目で取り逃がした以外は
基本的に完勝していたし、当時はウルトラ兄弟という設定がないので
ウルトラマンが敗れるという事は地球が征服される事を意味すると
思っていたのでゼットンが最強の敵とはいえ敗れるとは考えられな
かったわけだ。

 冒頭から謎の大円盤群が地球を目指して飛来し科学特捜隊を含め
た防衛隊が迎え撃つというハイテンションな展開で始まり、激戦の
末に円盤群を撃破したものの本部に宇宙人が侵入し内部を破壊され
てしまうという形でゼットンとの対決になだれ込む。

 この時点でジェットビートルなどのスーパーメカが使えない科学
特捜隊はスパイダーショットやマルス133など手持ちの武器しか
ないし、これらが通用しない時点でウルトラマンが敗れるという事
は地球全体の敗北を意味するわけだ。

 結果的に科学センターで前日完成したばかりの新兵器・無重力弾で
ゼットンは倒され、ウルトラマンはM78星雲から来た迎えの使者・
ゾフィから蘇生されただけでなく1話でウルトラマンとの衝突によ
って命を落としていたハヤタも命を与えられウルトラマンは地球を
去る。
 
 基本的に円谷作品の最終回は大いに盛り上がるし最終回で主役の
正体バレというのがある中で、最後までウルトラマンの正体がハヤ
タだという事が出演者達に明かされないどころかハヤタ自身がウル
トラマンとして戦っていた間の記憶を消されているという結末は他
作品には見られない展開である。

 歴戦のダメージでボロボロになりヒロインのアンヌ隊員に正体を
明かして命がけの変身をして仲間であるアマギを救ってパンドンを
倒し地球を去るウルトラセブンの最終回は円谷作品史上最高といえ
るわけで、実際このフォーマットは他作品に受け継がれているのに
対しウルトラマンの最終回のパターンは以後の作品にないのはウル
トラマンの世界が後続の作品にマネできないものではないかと思う
のだ。

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