異次元空間は20世紀のダークフィールド

　先日ミラーマンのDVDの3話「消えた超特急」は重要人物・前田教授の
乗った新幹線・ひかり号がインベーダーによって異次元空間に拉致されると
いう内容なのだが、ウルトラマンネクサスの要素が けっこう使われていると
いう事に気が付いた。

　例えば前田教授の開発した高性能レーダーを使用すると、通常のレーダー
では捕捉できなかった異次元空間にある ひかり号を捉えている。

　これはナイトレーダーが違う位相に逃げ込んだゴルゴレムを捕捉した
シーンを思い出す。

　また この話に登場したインベーダーが変身するダークロンはミラーマンと
戦う最中にミラーマンを ひかり号同様 異次元空間に転送し封じ込めてしま
うのだ。

　この異次元空間内ではミラーマンはダークロンの幻影に翻弄され見えない
角度から攻撃されて苦戦、その間にダークロンは街を破壊していくという
もの。

　封じ込められた異次元空間は闇に包まれているしミラーマンにとってミラー
ナイフなどの武器も通じないというのはダークファウストやダークメフィストが
展開するダークフィールドのようなものだろう。

　もっともネクサスではウルトラマンはダークフィールドをメタフィールドに変換
できないのだが、ミラーマンはミラーハレーションで異次元空間から脱出して
いる。

 　また6話の「鏡の中の墓場」でもキティファイヤーと暗闇に包まれた中での
戦いになっているし、キティファイヤーが分身攻撃をかけてきたりしている
のでダークフィールドの一種だろうか。

　ミラーマンにせよ、ネクサスにせよ限りある予算の中でやり繰りしていた
作品なのでスタッフの工夫による苦肉の策だろうが、これが意外に面白い
効果を上げていたのは事実。

　ウルトラQから始まりウルトラマン・ウルトラセブン・帰ってきたウルトラマン
では こういうシーンはなかったのでミラーマンの要素をネクサスが引き
継いだと言えるだろう。