セ・リーグCS、第2ステージを振り返る

　今日ドラゴンズが、ジャイアンツを4－2で破り3連勝で
日本シリーズの出場権を奪取した。
　第1ステージのタイガース戦から何と5連勝での勝ち抜けだ。
　使い古された言葉だが、短期決戦は勢いがモノを言うと
痛感した。
　
　第1ステージのタイガース戦では、いずれも1回に3点と5点を
挙げてペースを掴んで連勝して第2ステージ進出を果たす。
　ドラゴンズがタイガースと戦っている間にジャイアンツは、
優勝決定から14日も空いたため連日紅白戦をやってドラゴンズ
戦に臨んだ。
　注目したのがG1の先発。
　ジャイアンツは開幕投手の内海だったが、ドラゴンズは山井か
朝倉の予想を覆し左の小笠原。
　実は短期接戦は経験がモノを言うので、私的にジャイアンツは
高橋尚で行くべきだと思っていた。
　というのもジャイアンツが、ポストシーズンゲームを戦うのは
02年の日本シリーズ以来。あの時はライオンズに4連勝したのだが、
先発したのは、上原・桑田・工藤・高橋尚の4人だった。
　上原はクローザーなので先発はない、ならばビッグゲームを経
験している高橋が適任だと思ったのだ。

　G1は内海が3イニング連続満塁のピンチを招いて谷繁に2点タイ
ムリーを打たれ、4回には2アウトランナー無しから森野を歩かせ
ウッズに2ランを浴びて4回で4－0。
　しかもジャイアンツは右の朝倉か山井を予想したのに対し小笠
原という奇襲できた。これが当たった。
　右投手用に組んだ打線が裏目にでたのだ。
　これでは勢いのあるドラゴンズには勝てない。

　G2になると昨日の敗戦ショックからかジャイアンツが1回に2アウ
トから3連打で先制するが、すぐに追い付かれる。
　そして4回に1アウト1塁から川上にバスターエンドランを決められ
ピンチを広げると荒木が左中間を破る勝ち越しタイムリー。
　ここで疑問に思ったのが、ジャイアンツの守備が’サヨナラのピン
チ’のような前進守備を敷いた事。
　まだ4回なのに勝ち越されるのが、そんなに嫌なのだろうか？
　これも初戦を落とした故の心理からだろう。
　結局7回にも決定的な3点を追加され、その裏にホリンズの3ランで
2点差まで追い上げるが、そこまで。

　G3は2回に二岡のソロで先制されるとドラゴンズは4回1アウトまで
完璧に抑えられていたが、1アウトから井端にぶつけてリズムを崩し
森野のヒットで1，2塁からウッズが逆転3ラン。
　これでペースを掴んだドラゴンズは、その裏に1点返されるが7回に
谷繁がソロを放ち4－2と突き放した。

　G2から高橋由伸が足を痛めてスタメンから外れたのが、ジャイアン
ツとしては痛かったかもしれないが、ドラゴンズも福留不在だから
お互い様だ。
　つまるところドラゴンズは昨年の日本シリーズを経験しているので
短期決戦独特のムードを経験したというアドバンテージと第1ステージ
を勝ち抜いた勢いがあった。

　ジャイアンツは14日空いたブランクを埋めきれず、5年前から残って
いる野手は阿部・二岡・高橋・清水らの調子も上がらなかった。
　特に4番の李の不調が最後まで響いた形だった。
　
　本当に短期決戦では、チームの勢いというヤツが絶対必要不可欠だ。