日本、ジョージアに逆転勝ち=ジョセフHC、初白星―ラグビー
日本時間の昨夜ジョージアのトビリシで行われたラグビーのテス
トマッチで日本代表はジョージア相手に前半を8-12でリードされ
ながら、後半3Tを挙げるなど28-22で逆転勝ちしジェイミー・
ジョセフHC就任後の初勝利を飾った。
秩父宮で先週アルゼンチンに完敗してスタートしたジョセフ体制
だが今週からヨーロッパ遠征に出かけジョージア戦に続いて来週は
ウェールズと、再来週はフィジーという格上のチームと連戦になる
わけだから新体制でメンバーも若返らせ準備期間が短かったといっ
ても1勝もできずに4連敗スタートとなれば周囲が騒がしくなって
くるので同格のジョージアには勝つ必要がある。
試合は開始早々から強力FWを全面に圧してくるジョージアに手
こずりゴール前に押し込まれた中でターンオーバーから逆襲し自陣
からのキックをヘスケスが確保すると、倒れながら出したパスを松
島がつないでTを挙げて先制し更に15分にはPGを決めて8-0と
リードを奪う。
押し込まれながらも何とか粘り相手のミスに乗じてターンオーバ
ーからピンチを凌ぐ展開が続いていた日本だが26分にラインアウト
モールを押し込まれてTを返されると、38分には自陣のマイボール
ラインアウトのこぼれ球をSHに拾われてT&Cで8-12と逆転さ
れてハーフタイムへ。
後半も早々に押し込まれながら44分に相手のパスをインターセプ
トしたレメキが90mを独走してTを奪って逆転するが、50分にNo8
から押し込まれるT&Cで再逆転を許すと更に57分にもPGも決め
られて13-22とリードを広げられる。
しかし59分に立川のゴロパントに反応したレメキが再びTを挙げ
るとCも決まり2点差に迫ると、63分にはヘスケスとの交代で出場
した福岡のTで逆転し74分にもPGを決めて28-22とする。
残り6分は敵陣で進めていたのが終了間際にターンオーバーから
ゴール前に迫られてヒヤッとしたものの、何とか凌ぎきり初勝利を
飾ったのだった。
パワフルなFWを擁するジョージアがスクラムやモールで押し込
むのを日本が耐えて奪ったボールを早いテンポで展開し逆襲という
図式は昭和の早明戦を髣髴させるものがあった。
立川が相手スペースに蹴り込む絶妙なキックにヘスケスやレメキが
反応してゲインしたりTを取るというのはエディジャパン時代には
あまり見なかったシーンで、これまでのつなぐスタイルにキックを有
効に使う戦い方は新たなるオプションとして大きな武器になるだろう。
問題はFW陣の連携が今ひとつで最初の失点はモールを止めに行か
ず電車道でやられたし、ラインアウトでのターンオーバーも目立つな
どスクラムと並んだセットプレーの劣勢は続きそうだ。
それでもアウェーでジョージアのパワフルなスタイルに粘りきって
の勝利は価値あるものだから、ヨーロッパ遠征中に更なる進化を期待
したいものだ。