私は あらゆるスポーツを見ているのでサッカーW杯をラグビー的
視線で見ているとザックジャパンのスタイルは、93~94シーズンに
同志社大学がやった自陣ゴール前からでもキックをせずにボールを
キープし ひたすら攻めまくるイケイケスタイルに似ていた。
これはFWやBKに頑強な選手が揃っていた反面ディフェンスが致命
的に弱かったためボールを保持=攻撃という概念でキックをせず、ひた
すらボールをキープしてポゼッション?を上げ時間をかけてトライを
取りに行くというものだ。
このスタイルで同志社は大学選手権のベスト4まで進出し、格上の
明治相手に食い下がって国立の観客を沸かせた。
残念ながら この戦法は格下相手には勝てたものの格上相手には善戦
できても勝つ事はできず、悪く言えばディフェンスを整備できなかった
窮余の策という評価で日本ラグビーの主流にはならなかった。
ザックジャパンもパス攻撃という長所を生かすためにディフェンスを
犠牲にしていたので、脆いディフェンスをカバーするためボールをキー
プして自陣からでもパス攻撃を仕掛けるというスタイルで臨んでいた。
ただし同志社のスタイルは突破する者が限定されていたので守る
方は突破役を絞れたし、ザックジャパンも1トップの選手に本田や
長友でボールをキープしてから攻撃を仕掛けるというスタイルだった
ので特にコートジボアール戦は この3ヶ所でボールを奪われカウン
ターを食う展開に陥った。
基本的に攻撃はコーチングがなくても個人の能力で得点できるのに
対し守りには しっかりとしたコーチングが必要なので、ボールを保持
し続けても本当の守りにはならず大学ラグビーレベルでも通用しな
かったのだから しっかりとしたディフェンスが整備されてなかった
ザックジャパンの1分2敗という結果も仕方なかったのだろう。