日本人は‘万能’や‘多目的’が好き

 先週開幕したラグビーW杯では雑誌Numberのサイトにサッカー
ライターの金子達仁や戸塚啓氏らがコラムを書いているのだが、そ
の中にトラックが残る試合会場ではなくフットボール専用スタジア
ムをという記事があった。

 実際アビスパ福岡のレベルファイブスタジアムや秩父宮ラグビー
場での試合を私は見ているのだが、トラックがある会場とは全く雰
囲気が違う事を実感するわけで金子氏の記事には賛同できる。

 ただフットボール専用ではなく陸上トラック付きの多目的にした
がるというのは、万能を求める日本人の国民性が絡んでいるのかも
しれないと思ったりする。

 以前扱ったネタで怪獣総進撃に登場する、地球側の兵器について
記した中に多目的戦車が出てきた。

 多目的戦車は戦闘指揮車から遠隔操縦され武装としては200㎜戦
車砲と160㎜ロケット弾の副砲を砲塔に装備する他、砲塔上にはミ
サイル2基が装備されている万能戦車である。

 とりあえず無人で遠隔操作されるのと対怪獣兵器という事から作
られたのだろうが、こんな戦車は実際には存在しないし各国でも作
られたのを見た事がない。

 理由として砲塔にこれだけの装備を付けていればミサイル発射前
に被弾すると大変な戦車自体が大破するだろうし、これだけの装備
をすると火力が弱くなってしまうわけでミサイルを搭載するぐらい
なら軌道式ミサイル戦車と多連装ロケット砲車を一緒に配備した方
が絶対に効果的だ。

 東宝作品ではないがプラモデルなどで連装砲等の戦車があったが、
砲塔を連装にすれば搭載している砲の口径は小さくなり火力が落ち
かねないので現実的ではない。

 とりあえず戦争が現実的でない国ならではの発想という事になる
のだろうが、こういった万能戦車発想の延長線上にマジンガーZの
ようなロボットがあるのだろう。

 というのも空想科学読本でマジンガーZの武器であるルストハリ
ケーンや光子力ビームにブレストファイヤーなどを全て装備するの
は現実的には無理だし、どうせなら光子力ビーム砲などを備えた戦
車部隊をマジンガーZが引き連れる方が現実的と記されていた。

 そういった現実的な事例を無視して万能ロボットを作るというの
は、日本人の潜在意識に万能や多目的を好む国民性があるのではな
いかと思ったりする。

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