中川晴之助監督を偲ぶ

ドラマ演出家の中川晴之助氏死去

 元TBSの演出家だった中川晴之助氏が、11月に亡くなっていた
という記事が今日の新聞に載っていた。

 中川晴之助氏といえば一般的には渥美清主演のドラマ・泣いてた
まるかの監督という形になっているが、ウルトラ好きの我々にとっ
てはウルトラQのカネゴンの監督というイメージになる。

 また義父は大怪獣バランや宇宙大戦争の千田是也で娘はゴジラVS
キングギドラのヒロイン、エミー・カノーを演じ5年前に亡くなった
中川安奈という3代続けて特撮に縁のある家系でもあった。

 氏がウルトラQで監督したのは鳥を見た、育てよカメ、カネゴン
の繭の3本で脚本は全て山田正弘なのに対して特撮監督が川上景司、
小泉一、的場徹と違うわけだがウルトラQ28話の中でも異彩を放っ
ていると思う。

 というのも鳥を見たは28話中唯一OPクレジットがなく出演者な
どは全てエンドロールで表示しているのだが、エンドロールで済ま
せたのは28話中この作品だけ。

 また育てよカメとカネゴンの繭はウルトラQのオープニングテー
マではなく別のを使っているし万城目淳、戸川一平、江戸川由利子
のトリオも育てよカメでは数分のみでカネゴンの繭に至っては全く
登場しないという思い切った内容になっている。

 よくウルトラでは鬼才といわれた実相寺昭雄監督がウルトラマン
やセブンでフォーマットを無視した独特の演出をして製作サイドの
ヒンシュクを買ったという話を聞くが、実相寺監督でもOPテーマを
いじったりエンドロールにしたりはやってないわけでウルトラQ
自体が実験的番組だったといえばそれまでだが・・・

 惜しむなくは監督したのはウルトラQの3本のみでウルトラマン
以降は絡んでないわけだが、ハードSF的なウルトラセブンは無理
でもファンタジー色があったウルトラマンでは山田正弘と組んで何
本か演出は可能だったかもしれないし高原竜ヒドラ編など中川演出
ならどうなっていたのかと思ったりする。

 中川氏が亡くなった事でウルトラQの本編監督6人の中で存命な
のは飯島敏宏と満田かずほの2人になったわけで、ウルトラが始
まってから半世紀以上経つので仕方ないし時の流れを痛感するも
のである。

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