5年ぶりに世界王者が0になったボクシング界だが

 今から40年前の昨日81年5月12日に水戸で行われたWBCフライ
級王者・大熊正二は、1位アントニオ・アベラルの挑戦を受け7R
KO負けでタイトルを失った。

 この結果81年を迎えた時点で3人と75年以来複数王者を抱えて
年越したにも拘らず3月8日に具志堅用高、4月9日に上原康恒が敗
れたのに続き大熊まで敗れたため76年10月以来世界王者不在の状
態になってしまったわけであり。

 強打を誇るアベラルに対し2月の朴賛希との3戦目で素晴らしい
試合を見せた大熊だったからベテランらしい老獪な戦い方で封じ
込めるのでは?と予想していたが、中盤からアベラルのプレッシ
ャーに押され始め7Rに意を決して打ち合いに持ち込むも先に強打
を浴びてダウンし何とか立ち上がるも再び倒れてのKO負けだった。

 実は大熊もフライ級では体重維持が限界に近くなっており本来
ならば朴戦のように前半は巧みなボディブローで削っていき、終
盤に勝負をかけるというものだったが後半勝負ではジリ貧になる
と判断しての打ち合いだったわけだろう。

 大熊は最初にタイトルを奪取した時は柴田国明やガッツ石松に
輪島功一そしてWBA王者の花形進の影に隠れて地味な存在だった
し、返り咲いた後も具志堅用高の全盛時で目立たない地味な存在
だったので具志堅&上原の協栄コンビがタイトルを失い目立つ存
在になれるのではと思われたのに残念だった。

 これで世界王者が不在になったわけだが世界戦が終わった後に
残り時間で東洋太平洋Jミドル級王者・三原正の特集をやったよう
に、2試合連続で世界戦で引き分けた村田英次郎や三原に亀田昭
雄ら生きのいい若手選手が控えていたので5年前に輪島が敗れた
後に漂った絶望感は不思議となかったのだ。

 そして5年前同様に世界王者不在となって半年ほど経った11月
に、この番組で紹介された三原正が敵地ロチェスターでの決定戦
で勝ち輪島功一や工藤政志が持っていたWBA:Jミドル級タイトル
を獲得するのである。

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