アフロダイA遂に最期を迎える

　今から50年前の今頃OAされていたマジンガーZの74話でヒロイン
弓さやかが搭乗するアフロダイAが、妖機械獣パルピアπ1相手に苦
戦するマジンガーZに対し身を挺して楯になるアフロダイAは遂に砕
け散った。

　さやかのテーマをバックにアフロダイAがマジンガーZのピンチに
駆け付け奮戦するシーンはインパクトが強いし、最後は羽根ミサイ
ル攻撃を全身に受けて大破するとマジンガーZのルストハリケーンで
葬送される。

　もともとアフロダイAは戦闘用ではなくジャパニウム採掘のため
建造されていたのだが、ドクターヘルサイドの苛烈な攻勢にマジン
ガーZのサポートメカとして活躍していた。

　そういう事情からアフロダイAはやられ役の感が強くコクピット
の風防ガラスが壊されて操縦者の弓さやかが負傷したり、腕や足を
失うだけでなく胴体を真っ二つにされるなど受難ロボットの趣があ
り見慣れたシーンだったが今回は完全に大破し再起不能になる。

　ただ少しだけ違和感があったのは、さやかがアフロダイAの出動
を渋る事。

　最初にパルピアπ1と交戦し右腕を吹っ飛ばされ‘どうしてアフロ
ダイAだけがこんな目に遭わなければならないの’とぼやくシーンが
あるが、当然ながらマジンガーZより弱く時間稼ぎという意味でも
必然だし今さら感はある。

　これがアフロダイAの耐用期間が限界に近づいており、これ以上
ダメージを被ると修理は厳しいといったようなセリフが冒頭にあれ
ば さやかが出動を渋るのも仕方ないと思ったりする。

　こういった疑念点はあるものの さやかのテーマをバックに苦戦
するマジンガーZの下に駆け付け、弁慶の立ち往生の如く盾となり
羽根爆弾を受けながら大破するシーンのインパクトで消し飛ぶの
だった。