今から30年前の今頃、博多スターレーンに新日本プロレスを見に
行き、初めてプロレスを生観戦した。
‘今頃’というのは30年前はうるう年だったので2月29日という事
から‘今日’とはいえず2月28日に記したわけで、こういう表記に
せざるを得なかった。
会場である博多スターレーンはボウリング場である展示場で2千人
程が入る事から規模的には後楽園ホールぐらいのキャパだから、プロ
レスやボクシングの会場として度々使われていたし早めに行ってボウ
リングをして時間潰しができるなど便利な会場だ。
前売りで5千円のチケットを購入して行ったのだが先述したよう
なキャパなので、少しぐらい後ろの方でも臨場感が味わえるので悪
い席ではなかった。
当時の新日本プロレスは月曜20:00ぐらいから中継があっていた
のでTV中継があるのか?と思ったら、当日は週末に長崎で行なわ
れた試合がOAされておりノーTV興行だったわけだ。
試合は10カードあるのだが1試合目からショーとはいえ肉弾戦で
は凄まじい打撃音がしており、しっかり鍛えてないと素人には絶対に
できないと実感するもので時間が経つのは早く気が付けばセミファ
イナルになっていた。
セミファイナルでは藤波辰巳がディック・マードックと組んで見
事な試合をしていたのに対し、メインのアントニオ猪木は星野勘太
郎と組んだタッグマッチで長州力&マサ斎藤タッグに劣勢に追い込
まれただけでなくセミで藤波達と対戦した海賊タッグが乱入して場
外乱闘に持ち込まれてリングアウト。
意外だったのは猪木の体が思ったより細くJヘビー級上がりの藤
波の方がいい体をしていた事で、後に分かったのは猪木がこの時点
で重度の糖尿病を患っており筋肉が落ちていたらしい。
そうとは知らないため隣の席で見ていた人達と‘猪木衰えたな’
と話したわけだったが、坂口征二や若き日の佐々木健介・藤原喜明
に高田延彦らを生で見る事ができたわけで満足しながら会場を後に
したのだった。