2017夏の甲子園 第4日

秀岳館、“注目の一戦”で横浜を下す　【全国高校野球】

　大会4日目は甲子園の優勝経験校が6校揃うだけでなくA評価の
チームが5校も集まっているわけで豪華な1日。

　注目カードは第2試合の横浜－秀岳館。
　
　3季連続ベスト4と甲子園キャリア豊富な秀岳館に対し勝負強
さを誇る横浜との対戦で、川端&田浦の2枚看板を横浜打線がど
こまで打ち崩せるか。

　第1試合はU18候補の左腕・平元を擁する広陵と強打の中京大
中京の対戦で、相性的には通算の対戦成績は広陵が6勝2敗と勝
ち越しているのがどう出るか。

　第3試合は10年春以来の対戦となったが4人の投手を擁する興
南と強打の智弁和歌山という構図になるのだろうが、興南打線
が智弁投手陣から何点の援護できるかという要素も重要だ。

　第4試合は春夏連覇を目指す大阪桐蔭の初戦で米子がどこまで
食い下がれるか。

　第1試合：広陵 10－6 中京大中京

　3回に中京が1番のHRで先制すると2アウト後4番が歩いて盗塁&
悪送球で3塁に進み5番の内野安打で2－0とする。

　５回まで磯村の前に3安打に抑えられていた広陵だったが6回に
1アウトから代わった香村を攻め3番のHRで1点返すと4番&5
番の長短打で追い付くと、2塁に進んだランナーが3盗に成功し3
人目の伊藤から6番のタイムリーで逆転。

　更に7回には2番の2ランと3番&6番のヒットで3点を追加し
6－2とすると、8回にも四球とヒットでチャンスを広げ1番のタイ
ムリーと2番の犠牲フライに3番の2ランで10点目を挙げる。

　中京も その裏に7番以下の3連打で1点を返すと9回にも3安
打に3つの四死球を絡めて3点を返すが10失点は大き過ぎた。

　5回まで完全な中京ペースだったのだが6回の投手交代から一気
に流れが変わって3イニングで10失点するなど、継投の難しさを
実感させる試合だった。

　第2試合：横浜 4－6 秀岳館
　
　1回に秀岳館は3ベースで出塁した1番を2番の犠牲フライで先制
した後に4番の2ベースを挟んだ3連打で3点を先行すると、3回に
も4番が3ベースを放つと2ゴロエラーで4点目を挙げ優位に試合を
進める。

　以後も秀岳館の攻撃を何とか凌いでいた横浜は4回まで1ヒット
に抑えられていたのだが、5回に4番がヒットで出塁し四球でノー
アウト1･2塁から2塁ランナーが3塁に盗塁した後に6番の犠牲フ
ライで1点を返す。

　7回に秀岳館は2アウト後6番&7番の短長打で2･3塁とし8番が
歩いて満塁からPHがライト前に打ち返し待望の追加点を挙げると、
横浜は その裏に2番手の田浦からエラーとヒットのランナーを置い
て6番の3ランで6－4とするが田浦は動じずに後続を抑え逃げ切っ
た。

　結果的に1回表の秀岳館の見事な速攻が試合の流れを掴み、押し切
った形だ。

　第3試合：興南 6－9 智弁和歌山

　3回に興南が8番のヒットから2アウト2塁とし2番以下3連続四
球で先制すると、更に5番の内野安打と連続タイムリーで一挙に6点
を先行。

　ところが4回に智弁は1アウトから遊ゴロエラーからヒットと四球
で満塁とし8番&9番の連続タイムリーで2点返すと、5回にはヒット
で出塁した2番を1塁に置いて3番の2ランで2点差にし2アウト後
四球で出塁した6番を1塁に置いて7番の2ランで追い付く。

　これで流れを掴んだ智弁は6回に1アウトから3つの四球で満塁から
4番のタイムリーで1点勝ち越すと、7回にはショート後方へ落とす
2ベースで出た1番をバントと犠牲フライで8点目を挙げて突き放す。

　興南も終盤反撃するが8回は併殺に倒れるなど3回途中から登板した
2番手の平田に抑えられ、智弁から5つの併殺を取りながら流れを変え
きれなかった。

　3回まで智弁の攻撃を凌ぎワンチャンスを生かして6点を挙げて
優位に立ったと思われた矢先の4回に、1アウトから出たショート
ゴロエラーがアリの一穴となった形で強力打線相手の一瞬のスキが
明暗を分ける事になった。

　第4試合：大阪桐蔭 8－1 米子松陰

　1回に桐蔭は2番のHRで先制すると2回にも5番&6番の短長打で追加
点を挙げるなど3回以外は毎回得点で予想通り一方的な展開になり、
こうなったら徳山がノーヒットノーランあたりをと思っていたら5回
に1アウトから5番が内野安打を放ちノーヒッターを逃れたどころか
7回に1アウトから3番がライト前に落としだ打球をライトが後逸した
だけでなく送球も逸れて米子が1点返す。

　それでも米子投手陣に12安打を浴びせて8点取る完勝だった。