ウルトラマンメビウス最終回から10年

　今から10年前の今日07年3月31日はウルトラマンメビウス
最終回・心からの言葉がOAされた日である。

　ウルトラマンメビウスはウルトラシリーズ誕生40周年作品
として製作され、ウルトラマン80が地球を去ってから25年後
という設定での物語だから第2期を中心とした敵怪獣などが登
場するし過去の作品の名セリフやエピソードも扱われるので
昭和世代と平成世代の懸け橋となった作品である。

　そして白眉は この作品のおかげでウルトラ兄弟の設定が
復活しただけでなく、ややもすれば昭和の頃にネガティブな
イメージがあったウルトラ兄弟というのがポジティブな描か
れ方をしたのが特徴だ。

　どうしても第2期というのは特にエースの途中からウルトラ
兄弟が前面に出て来過ぎたり子供向け要素が強く、第1期シリ
ーズを見て育った世代からは受けが今ひとつだったのだがメビ
ウスのおかげで第2期の作品もクォリティの高い作品が多かっ
た事を再認識させ第2期の復権に最も貢献している。

　またシリーズ中盤の29話ではウルトラマンに変身するヒビノ
・ミライが自らの正体を明かすなど、防衛チームの隊員達が
ウルトラマンの正体を知るという歴代のウルトラでは扱われ
なかった設定など斬新だった。

　当初は防衛チーム・CREW GUYSも隊員達がアイハラ・リュ
ウ以外はルーキーという事からチームの成長譚的な展開で、
後半からはウルトラ兄弟が登場したり劇場版とのリンクもある
などこれまでにないダイナミックな展開だった。

　最終EPはウルトラ一族の宿敵エンペラー星人が登場するなど
昭和ウルトラの集大成的な展開だし、その後もゴーストリバー
スなどの外伝や超ウルトラ8兄弟では平成ウルトラのティガや
ダイナにガイアらとも共演するなど昭和と平成のジョイント
にもなっているのだから素晴らしい作品だと思う。