井上尚、圧勝でV7=拳四朗は2度目の防衛―ボクシング世界戦
今日横浜文化体育館で行われたWBO:Sフライ級タイトルマッチ
で王者の井上尚弥は6位で31連勝中だったヨアン・ボワイヨと対戦
し、1Rに早々とダウンを奪うと3Rに3度のダウンを追加し3RTKO
勝ちして7度目の防衛に成功した。
試合は立ち上がりボワイヨが長いリーチを生かすべく細かいパン
チを出しながら距離を取ろうとするがスピードに勝る井上は難なく
距離を詰めるとプレッシャーをかけ、右フックをヒットして体制を
崩させると終了間際に左フックがカウンターで炸裂しダウンを奪う。
2Rになると井上がプレッシャーを更に強めボワイヨを追い回す形
で終始し、3Rには強烈な左ボディをヒットしてダウンを奪うと再び
左ボディ2発で2度目のダウンを奪い立ち上がってきたところに連打
を浴びせて このラウンド3度目のダウンを奪いレフェリーが止めた。
フランスなどヨーロッパ系は巧い選手が多いので、これまでの日
本人選手が対戦すると距離を取られながら細かいパンチをヒットさ
れポイントをピックアップされるケースが多々あった。
しかし井上のプレッシャーは挑戦者の技巧をあっさりと凌駕して
距離を詰め1Rに奪ったダウンで勝負の行方はほぼ見えた形で、正直
言って地力の差があり過ぎたわけだが挑戦者が名乗り出ない中では
仕方ないし他の団体の王者との統一戦ができないのなら減量苦もあ
る事だからバンタムに上げるのは当然だろう。
思えば9月にアメリカで対戦したアントニオ・ニエベスはバンタ
ムから落とした選手だったし、今回のボワイヨもバンタムを主戦場
にしているのでバンタムへの試運転という見方もできる。
井上自身はWBO王者ゾラニ・テテへの挑戦を仄めかしているが、
テテはイギリスを主戦場にしている事から日本に呼ぶのは難しい
可能性があるためイギリスに乗り込んで挑戦する事も視野に入れる
べきでフジTVもしっかりバックアップして欲しいものだ。