長引く試合、選手に混乱も…課題多いバレーのチャレンジシステム
リオ五輪のバレーボール世界最終予選兼アジア予選が現在 東京で
行われているのだが、今回話題になっているのがビデオ判定を要求
するチャレンジシステムだ。
際どい判定の場合ビデオ判定を要求できるチャレンジを1セットに
2回までできるものの失敗すると回数が減るというのはアメリカン
フットボールあたりから始まりテニスあたりからメジャーになり、
チャレンジではないものの審判が要求するオフィシャルレビューも
レスリングや柔道にラグビーなどでもお馴染みになっているのだ。
ところが今回バレーの五輪予選で話題になったのが日本-対戦で
両チーム首脳陣からのチャレンジだけでなく、審判団によるオフィ
シャルレビューまでが頻発し試合の流れをぶつ切りにしてしまう
ハメになった。
こういう事があると必ずルールを変える事に対するアレルギーが
ある日本は‘こんなのはよくない’的な論調が頻発するのだ。
際どい判定で負けたりすると‘なぜビデオ判定にしないのか’
的な事を言う連中が、今度はビデオ判定に対して批判的という
わけだから何をかいわんや。
ちなみに野球界で今シーズンから導入されたコリジョンルールも
多くの関係者達から評判は悪いのだが、何事も実行してみたら不具
合が生じる事はあるわけだから逆に言えば最初から上手くいく方が
珍しいわけだ。
コリジョンルールのパターンを見ると94年シーズン中から導入
された危険球退場ルールを思い出す。
導入当初は速球系だろうが全くダメージのない変化球のすっぽ抜
けだろうが一律に頭部に当てれば退場だったのが、途中から頭部に
ダメージを与える速球系のみに緩和された。
だから現在は審判団が過剰に反応している時期だと思えばいいし、
続けていけば上手く融通の利くようになるのではないだろうか。
何事もルールというのは時代の流れに沿って対処するべく変更
されるべきだが、その途中で不具合が出るのも当然なのだから
否定するのではなく折り合いを付けて行くというのが大事な事
ではないだろうか。