両陛下の初場所観戦取りやめ=日本相撲協会が辞退―宮内庁
明後日から今年最初の大相撲初場所が始まる。
ご存知のように相撲界は昨年の九州場所中に日馬富士が場所前に
貴ノ岩への暴力事件が発覚した事に対する対応の拙さから、世間の
ヒンシュクを買い逆風の中での開催で天皇・皇后両陛下の観戦を辞
退するハメになってしまった。
とりあえず場所中は暴力事件の黒幕といわれる白鵬や同部屋の石
浦への風当たりが強いのは容易に想像がつくし、これまで以上に張
り差しやかち上げの立ち合いだけでなく不知火型の土俵入りの所作
についても風当たりが強くなるのは間違いない。
白鵬の張り差しやかち上げの立ち合いというのを好意的に見れば
年齢や長年の勤続疲労による衰えをごまかすためにやり始めたと解
釈できない事はないが、さすがに今場所は風当たりの強さを意識し
ながら取ると集中は難しいだろうから昨年までのような勝ち星が挙
げられるのか。
一方で休場明けの鶴竜は今場所途中休場するようならば引退とい
う瀬戸際に追い込まれた中での場所になるだけでなく、件の暴力事
件の現場に居合わせた事から世間の目という2つのプレッシャーと
戦わなければいけない。
また稀勢の里も稽古総見で横審から休場勧告を受けている中で臨
む場所という事から、鶴竜同様4場所連続休場明けという中で結果
を残さなければいけないため前半をどこまでの成績で乗り切れるの
かが問題になる。
最近頭角を現し始めた阿武咲や貴景勝ら若手力士達は優勝争いと
いう事になると少々厳しいものがあるので今場所の優勝争いは横綱
・白鵬を中心に大関・高安あたりが絡む形になるのだろうが、白鵬
も30代だし他の両横綱は進退をかける場所になっており今年は少し
でも早く若手力士の台頭が待たれると思うのだ。
それにしても天覧相撲を辞退したのは理事長が相撲通の陛下から
突っ込まれるのを恐れたというのもあるかもしれない。