防衛チームのメカが敵に回る果てしなき暴走

 今から50年前の今頃OAされた怪奇大作戦の果てしなき暴走は
車から噴霧された神経ガスを吸引したドライバーが、車を暴走
させて事故を起こさせるという内容で先日も記したように最後
まで犯人は捕まらず犯人サイドの犯行意図も不明のまま終わる
という最もスッキリしないEPである。

 このEPは市川森一の作品で光る通り魔や殺人回路では上原正
三や福田純との共作だが、今回の果てしなき暴走は唯一の単独
作品になっている。

 市川森一は快獣ブースカでデビューしウルトラセブンで共作
も含めて6話を担当しているのだが、怪奇大作戦もセブンに続い
て参加する形になっている。

 市川作品は氏が敬虔なクリスチャンという事もあって‘裏切
り’がテーマになっておりアイロス星人が約束を破るのを皮切
りに、カナン星人編はウインダムが狂わされてセブンに向かっ
て来るしプロテ星人編は星人に騙された天才科学者が物質転送
装置を作ってしまう。

 更に盗まれたウルトラアイはウルトラアイを盗み出したマゼ
ラン星人・マヤが母星に裏切られ、サロメ星人編ではにせウル
トラセブンが登場するなど共通項がある。

 そんな中で今回のEPの白眉はSRIの特殊車両・トータス号を
フーテンから盗まれただけでなく、彼らが運転中に例の神経ガ
スを吸引してしまい人身事故まで起こしてしまうのだ。

 これはウルトラでいえばジェットビートルやウルトラホーク
が敵に乗っ取られ市街地を爆撃するようなもので、こういった
内容のEPはウルトラではなく戦えマイティジャックの12話&
13話・マイティ号を取り返せがMJ号を敵に奪われてしまうと
いう内容だ。

 ちなみにマイティ号を取り返せは68年9月下旬の作品なのだ
から、メイン脚本家である金城哲夫がタブーに近い内容を採用
しているので作りやすかったのだろうか。

 ちなみに平成に入って防衛チームのメカが敵に回るのはビデ
オ版のウルトラセブン1999最終章でホーク3号が、星人に憑依
された作業員に乗っ取られ市街地を爆撃するというのが印象深
いぐらで防衛チームのメカが敵に回るという内容のEPはそれだ
け珍しいのだ。

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