金足農を強豪私立と同じように語るなかれ

金足農まさかの1回戦コールド負け　県大会出場逃す

　GWに入り高校野球界では九州を除いて春の地域大会が行われて
いるのだが、そんな中で昨夏甲子園を沸かせた秋田の金足農は予選
1回戦で秋田南に1－8の7回コールドで敗れたとスポーツ紙が伝え
ていた。

　もともと春の地域大会は甲子園とは結びつかない事からチームに
よって臨む温度差があるため波乱が起こりやすく、近畿では大阪府
予選5回戦で昨年春夏連覇を果たした大阪桐蔭が近大付に敗れてい
るわけで金足農が敗れても不思議ではない。

　ただ今回の報道を見て思うのは一昨年までの金足農が県予選の初
戦で敗れて今回のようなニュースになるだろうか？と思うわけで、
いかに昨夏の吉田輝星を要した準優勝のイメージが強いか分かる。

　とはいえ金足農をヒーローの如く祭り上げるのはマスコミとして、
あまりにも無責任ではないか。

　金足農は公立の農業校で強豪私立校に比べ人材的には劣るし過去
の甲子園出場は84年春が初出場で春3回&夏6回の計9回出場中、
昨夏を除けば84夏のベスト4が最高で春1勝&夏12勝の計13勝 と
なっているが夏の内訳として84夏4勝、95夏3勝そして昨夏に 5勝
だからいい人材が揃った年にしか勝ててないという形だ。

　特に公立校の場合は人材確保が難しいため いい選手達が入ると
3年計画のような形でピークに持っていくわけで、金足農にしてみ
ると昨年がチームのピークだったのだから今年は再建の年にあたる
と思われる。

　更に昨夏は控え選手を全く起用しない9人野球で臨んでいるので
チーム内に戦力断層ができているようだから、昨秋に続いてパッと
しなくても仕方ない。

　大阪桐蔭が昨秋に初戦で敗れ今春も緒戦でコールド負けといえば
凄い事件になるのだが、金足農のような公立校が今回のような成績
というのはよくある事なので騒ぐ必要はないしマスコミも冷静に報
道して欲しいものだ。