明暗分かれたW世界戦

長谷川、TKO負け=西岡は4度目の防衛-ボクシングW世界戦(時事通信) - goo ニュース

 今日 日本武道館で行われた日本が世界に誇る2人のサウスポーの世界
王者の防衛戦はSバンタム級王者の西岡利晃はバルウェグ・バンゴヤンを
5RにTKOで退け4連続KO防衛を飾ったが、バンタム級王者でWBO王者:
フェルナンド・モンティエルとの11度目の防衛戦を行った長谷川穂積は
まさかの 4RTKO負けを喫し明暗が分かれる形になった。

 特に長谷川は4R終盤までペースを握っていて‘このままいける’と思って
いた矢先に残り10秒で左フックを被弾してグラつき意識が飛んで連打を
浴びてのTKO負けだけに全く残念だ。

 試合前の予想ではパワーで長谷川、スピードでモンティエルというもの
だったが 試合が始まると長谷川が試合前に言っていた‘これまでにない
絶好調’という言葉を裏付けるような好調で3Rに右アッパーを1発もらった
ぐらいで攻勢をかけていた。

  凄い勢いで いきなり打ってくる右アッパーが怖いなと思っていたが被弾
したのは1発のみで、5Rぐらいから一気にスパートをかけるのでは?と思って
いた矢先に残り10秒で左フックが2発当り長谷川が腰砕けになりロープに
詰まる。 
 ここで意識が飛んでいたのかガードできないため連打を浴びレフェリー
から止められるのだが残り10秒を切っていた事もあり、あのままダウンして
いればダメージから回復してラウンド終了になっていた可能性が高い。

 更に腕がロープに引っかかっていたのでクリンチにすら行けなかったのも
痛いが、一瞬で流れが変わり明暗が入れ替わるのがボクシングというもの
だろう。 

 これまで試合前に絶好調と言われた時ほど日本人王者が負けるケースを多々見てきた事もあったし、実際試合前から減量にも殆ど苦しまず絶好調と
いう報道に一抹の不安を感じていたので それが的中した形になってしまった。

 長谷川戦の前に行われた西岡の相手・バンゴヤンもランクは低いものの
迫力満点で、2Rには右をもらった西岡がグラつく場面もあった。
 挑戦者の意外な強さに驚いていたが、バンゴヤンは4Rに2度目のローブ
ローで減点され5Rの30秒過ぎに左ストレートがヒットしてダウンすると立ち
上がったところに西岡が連打を浴びせるとレフェリーがストップした。

 若くて勢いのある挑戦者は怖いと よく言われるし28年前に三原正が選
んだデビー・ムーアが同じようなパターンで意外に強く勢いにのまれて負けた
のを覚えているが、2Rに右を浴びてグラついてから西岡がペースダウンした
のを見て28年前の事を思い出していた。

 いきなりの右と低い姿勢から勢いを付けて打ってくるのに手こずっていた
のだが、4R終了間際のローブローによる減点でバンヤゴンの低い姿勢が
取りづらくなったろうし、4R終了の公開採点でリードを許していたので焦って
前に出てきたのも倒せた原因の1つだろう。

 それにしても今日の2試合はボクシングの恐ろしさや奥の深さ
などの魅力が詰まった試合だった。
 TV画面からは会場の雰囲気が昭和の時代では当たり前だった
ホンモノの世界戦を見ているという厳粛なファンの息吹が
伝わっていた。

 タレントまがいの世界戦からは絶対に感じ
られない
ホンモノの世界戦を 見たという充実感で
いっぱいだった。

コメント ( 5 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
現地観戦組です (屯田兵)
2010-05-01 02:52:13
久々タイトルが海外流出して悔しいって気分になりましたね、具志堅さんや浜田さんが負けた時みたいにねあのときは引きずったもんなぁ
ヒーローの敗戦にね

偉いもん現地で
見てしまいましたね
 
 
 
明日は (屯田兵)
2010-05-01 22:43:47
メイさん対モズレーなんですね
予想は不利だけど当たらないから予想って言うんだ。39歳のモズレーおじさん頑張って
応援するょ
でも賭けるのならメイさんだけどね
 
 
 
Unknown (吉法師)
2010-05-01 23:31:19
長谷川、やられちゃいましたねえ、でも残念だとは思いますが、不思議と悔しい気持ちにはならないんですよね。ホンモノ、というか凄いモノを見せてもらったと言う感覚の方が強くて。

4R、2分45秒までは長谷川のペースだったのに…
モンティエルが長谷川の右側に出ようとするのを上手く押さえて、正面に立たせる事が多く、このままなら大丈夫、と思っていたら、あっと言う間の出来事が。
モンティエル、覚悟を決めて距離を詰めに来ましたね。中間距離では不利と見たのか、距離を詰め、その中で長谷川選手の右側に入り、左フックを打ち抜ける位置に入り込んでいった。敵ながらあの勇気、思い切りは見事、アッパレとしか言いようが無いです。世界戦20戦余り、くぐって来た修羅場の経験が、一瞬の勝負所を逃さなかった、と言う事なのか。

徳山や坂田がやられた時にも感じましたが、つくづく真剣勝負は怖い、そして痺れるなあ、と。

伸び盛りの若いフィリピーノ、少々荒っぽい相手に“大人のボクシング”で対応、最後は“居合い抜き”モンスターレフト斬り落とす。西岡の勝ちっぷりは見事でした。バンゴヤンの右をカウンターされても、足を踏まれても、ローブローを再三喰らっても、決してあわてず、4Rのオープンスコアリングを聞いて、前に出てきたバンゴヤンの焦りを見透かしたような、ドンぴしゃり、のカウンター一閃!
相手のランキングが低い事がどうの、と言われていましたが、充分世界タイトルマッチに値する内容、対戦相手だったと思います。

やはり、本物は良いモンです、日本人選手が負けてしまったとしても、内容が納得できればね。
 
 
 
Unknown (吉法師)
2010-05-01 23:44:42
>屯田兵 様

予想、を逆に読むと“ウソよ”になりますね。
私も、モズリーに一票です。
 
 
 
書き込み御礼&レス (こーじ)
2010-05-02 00:09:38
>屯田兵様 
 現地で観戦されたなら粟生~西岡とKO勝ちで盛り上がったのが一気に冷めたという感じでしょうか。
 まさしく凍りついたという表現がピッタリでした。

 明日はモズリーに勝って欲しいですね。
 メイのスタイルは今ひとつですから。

>吉法師様
 負けた試合を見ても清々しいというか、凄いモノ見たな~という思いはありました。
 こんな試合はロイヤル小林がアルゲリョやゴメスに負けたのを見た時と同じ気分ですね。

 日本人が勝つのはいいけど、ハイレベルな試合こそがファンを開拓するのだと改めて思いました。

 件の一家なら絶対に受けない試合でしょうから。

 長谷川も西岡という格好の手本がいますから、第2幕を期待したいですね。
 
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