2017選抜高校野球,第10日

報徳学園　８年ぶり４強！打線機能し着実に加点　４番・篠原が３本の長打

　大会10日目は大会の華ベスト8が行なわれる。

　注目カードは第2試合の報徳学園－福大大濠戦で引き分け再試合
を勝ち抜いた原動力のエース三浦が投げられるかがテーマで、仮に
投げられても そこそこの失点は免れないだろうから2試合連続で
完封している西垣から最低でも5点は取らないと勝ち目は無い。

　第1試合は過去2試合で打ちまくった強力打線を擁する盛岡大付
が履正社の竹田をどこまで攻略できるかで、2回戦で智弁打線を抑
えた三浦の踏ん張りがカギを握る。

　第3試合は強打の秀岳館と機動力が持ち味の健大高崎の対戦で、
高崎の機動力が秀岳館の2枚の左腕相手にどこまで発揮できるか。

　第4試合は早実打線相手に粘りきった東海の安田が桐蔭打線を
どこまで抑えられるかで、ロースコアの展開に持ち込まなければ
東海の勝機はないだろう。

　第1試合：履正社 8－1 盛岡大付
　4回まで2回を除いて毎回ランナーを出しながら得点できなかっ
た履正社は5回に2アウトから2番がヒットで出塁し3番の2ゴロ
エラーで1･2塁から4番が四球で満塁として暴投で先制すると、
更に四球で満塁から6&7番の連続2ベースで一挙5点を挙げる。

　これで流れが一気に履正社に傾き6回にもヒットで出塁した9番
を3番の2ベースで返し6－0としたのに対し、6回まで竹田にパー
フェクトに抑えられていた盛岡は7回に1番のHRで1点返すが
履正社は9回にも3安打を集中して2点を追加し勝負あり。

　4回までパーフェクトに抑える一方で毎回のようにランナーを出
しながら得点できずに5回まで無得点だと更に嫌なムードになると
ころだったが、5回にエラーが絡んで一挙に挙げた5点が勝負を決
めたわけで盛岡にすれば暴投の1点で止めておきたかったところだ
った。

　第2試合：報徳学園 8－3 福大大濠

　大濠は疲労を考慮して三浦を登板させず、代わりに登板した徳原
から報徳は1回に2つの四球に盗塁を絡めて4番がライト前に落と
して先制すると3回にも2番手の西から1番以下3ベースを含む4
連打に6番のタイムリーで一挙に3点を挙げ4－0とする。

　3回まで1安打、4回に2アウトから3連続四死球で満塁のチャ
ンスを潰した大濠は5回にヒットで出塁した8番がバントで2塁に
進み相手エラーで1点を返す。

　6回には5番がヒットで出塁し1アウト後7&8番の連打で1点
返し、更に7回にも2アウトから3番以下の3連打で3点目を挙
げるものの5回裏に報徳が3&4番の短長打とWスチールに5番
のタイムリーで2点を追加するなど大濠の3投手に12安打を浴び
せて8点を挙げ逃げ切った。

　やはり三浦が登板できないハンデが大きかったわけだが西垣を
相手に打線も8安打を浴びせて3点を奪ったものの、3回の3点
が大き過ぎた。

　第3試合：健大高崎 2－9 秀岳館

　1回に秀岳館が内野安打で出塁した2番を置いて3番の2ランで
先制すると3回にも1&2番の長短打と3番の犠牲フライ3－0と
リード。

　更に4回には1アウトから6番が歩くと7番のヒットで1･3塁
として2アウト後9番以下が2ベース2本を含む3連打で4点を
追加してペースを握る。

　1回に高崎は1番がヒットで出塁し1アウト後に盗塁とエラーで
1アウト3塁から2者連続三振で得点できず、6回に2番が内野安
打と盗塁などで1アウト3塁からPBで1点返すと7回にも7番が
ヒットで出塁し盗塁した後に9番のタイムリーで1点を返したが
そこまでだった。

　機動力が武器の高崎だが3点差以上のビハインドになると威力が
半減するため秀岳館が3点差を付けられるかが焦点だっただけに、
1回に出た2ランが秀岳館に流れを引き寄せた形だし1回裏の高崎
の1アウト3塁の脅威も半減したわけだ。

　第4試合：東海大福岡 2－4 大阪桐蔭

　2回に桐蔭が4番の3ベースで作ったノーアウト3塁を逃すと
東海も3回に2アウトから9番が2ベースで出塁し1番の四球で
1･2塁のチャンスを潰し0－0で迎えた5回に桐蔭が6&8番の短
長打で先制する。

　更に7回には4番がヒットで出塁しバントと3塁盗塁で1アウト
3塁から6番のタイムリーで2点目を挙げると、7番もヒットで続
き2アウト後9番のタイムリーで3－0とリードを広げる。

　東海も8回に2アウトから2番が内野安打で出塁し3番四球で
1･2塁から4番がレフトオーバーの2ベースで2点を返すが、そ
の裏に桐蔭はエラーとヒットでチャンスを掴むと4番のバントで
2･3塁から5番の犠牲フライで4点目を挙げ勝負を決めた。

　前半は安田の特有のクセ球に手こずった桐蔭打線だが7回以降に
アジャストしたわけで、東海にすればそれまでに先制しておきたか
ったわけだが徳山を打てず2アウトからのランナーがほとんど。

3回に2アウトから1･2塁のチャンスに2番の一打がセンター
正面を突いたのが東海にとっては不運だった。