野球が進化すると奪三振が減る?

今年のトレンドは“打たせて取る”? 低下する先発投手の奪三振率(ベースボールキング) - goo ニュース

 先週BASE BALL KINGのコラムに‘今年のトレンドは打たせて取る、
低下する先発投手の奪三振率’という記事があったのだが説得力の
ある文章だし、個人的にも野球が進化すると三振が減ると思うのだ。

 中学の体育実技本に‘肘の負担を考えて70球ぐらいで交代させる
べき’という記載があったし、肘を痛めて手術をする投手が続出して
いる現状を見れば球数制限の流れは最早止められないだろう。

 かつて鈴木啓示が‘投手は生身で鍛えるのにも限界があるが打者
の場合はバッティングマシンなどで無尽蔵に鍛えられるので打撃の
方が進化する'と語っていたように打力のレベルアップが著しく
70年代までなら150球目でも打たれなかったのが、今では100球を
越えた時点の球威で打たれてしまうほどだ。

 そうなれば選手層の薄いチームの投手ほど1球でも少ない球数で
まかなおうとするのは当然だし、27個のアウトを取るのに81球を
要する三振より27球で済む打たせて取るスタイルが主流になるのは
自明の理。

 更に空振りを取るスライダーやフォークなどは基本的にボールに
なるので見極められれば球数が増えるのに対し、打ち損じさせる2
シームやカットボールなどの動く球は見逃してもストライクになる
ので球数を少なくできるという事から高校野球でも流行り始める。

 江川卓がプレーしていた時代は例え凡ゴロでもエラーのリスクが
あるから三振に拘ったようだが、最近はゴロを打たせてエラーの恐
れがある高校は甲子園には届かないのが実情だ。

 高校野球で動くボールで打ち損じさせるスタイルの投手が増える
という事は、そういう投手がプロに入るわけだからプロも三振より
ゴロを打たせて取るというスタイルが主流になる。

 かつて一騎打ちが主流だった戦争のやり方が進化してくると集団
戦が主流になったため一騎打ちに拘った軍は勝てなくなったように、
巨人の星のような投手が相手の中心打者を三振に取るのに拘る一騎
打ちスタイルから打たせて取る集団戦スタイルが主流になるのも野
球が進化している証明だろう。

 エースと中心打者の一騎打ちがベースの巨人の星をはじめとした
スポ根マンガ全盛の頃に育った世代には物足りないだろうが、何事
も進化すると‘面白み’や‘ロマン’といった要素が排除されて
しまうのは ある意味やむを得ない事なのだから。

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