相撲界、当分は日本人横綱は無理か?

横綱日馬富士が誕生=相撲協会が正式決定(時事通信) - goo ニュース

 大相撲秋場所で全勝優勝し2場所連続優勝した日馬富士が今日 横綱に昇進
した。

 
 白鵬の1人横綱が続いていたので ようやく東西の横綱が揃うので凄く喜ばしい
事だが‘またしても外国人横綱か’と思っている保守的な人達も多いのが現状
で、そういう人達が日本人力士の ふがいなさを悔やむ気も分からないでもない。


 とはいえ現在の日本人気質を考えると果たして横綱を張れる資質のある日本
人が角界に入って来るのか?と思えるのだ。


 高校野球で今年 春夏連覇した大阪桐蔭は00年以降に夏の甲子園で大阪
勢が挙げた22勝中16勝を挙げているのだが、話題になったのが西谷監督が
体育会系特有の後輩が先輩の身の回りの世話や雑用をする事を廃止したと
いうもの。


 大阪といえば一時代を築いたPL学園の主力だった桑田真澄や清原和博も
1年の時はレギュラーだったにも拘らず先輩の雑用をやっていたという話や、
2年後輩の立浪和義や橋本清らも桑田や清原の付き人をしていたという話が
まことしやかに聞かれるように体育会系の高校には そういう話が付き物で
‘上級生の理不尽な仕打ちに耐えてこそ、ここ一番での粘りが発揮できる’と
いうようにこういった先輩後輩システムは体育会系では肯定的に思われていた。


 しかし今どきの高校生は練習以外で私生活も犠牲にして先輩に尽くすという
事を含めて理不尽な仕打ちを嫌がる傾向が強く、佐世保実でチームで唯一
大阪出身だった選手は‘大阪だと上下関係は厳しいしスパルタ式が多いので
田舎でのんびりと野球をしたかった’と語っていたのを聞くと、こういう事が大阪
から地方への野球留学が増えている理由の1つかもしれない。


 考えてみれば試合で勝つために猛練習で野球の技術を磨くのは当然だが
グランドを離れて先輩の雑用までこなさないといけないというのは おかしな
話で、大阪桐蔭のように そういう事を廃止したチームに いい人材が集まり
結果を残しているというのも分かる気がする。


 にも拘らず それまでの伝統をよしとする人達にとっては先輩の世話をする
のを嫌がる今どきの高校生を‘今どきの高校生は根性がない’と否定的に語る
のだろう。


 高校野球ですら そういう時代にプロである大相撲に脱体育会系の流れが押し
寄せるのは当然だし、関取以上に出世する資質がある者は他の競技でも成功
するのだから日本人が わざわざ前近代的な価値観で運営されている相撲界
には入りたがらないのではないだろうか。


 とはいえ大相撲はスポーツだけでなく伝統芸能という文化的な側面もあるから
部屋制度をはじめ、付き人制度などをなくすのも難しいものがあるだろうから
否定はできないので
当分の間は そういう‘理不尽な制度’に耐える事ができる
外国人力士に頼らないといけないのかもしれない。 

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