ジャイアンツが他球団から選手を集める理由Vol・3

 93年に長嶋茂雄が監督復帰した時に、よく言われたのが
プロ野球の危機。
 サッカーのJリーグが発足しアメリカW杯アジア最終予選で
の‘ドーハの悲劇’が国内での話題一色となり同時期に行わ
れた日本シリーズは一部を除いて完全に無視された形になっ
たのだ。
 当時マスコミは‘プロ野球の危機’を煽ると同時に‘アン
チ勝利至上主義’を掲げ、事あるごとに‘放任主義で大砲が
ズラリと並び豪快に打ちまくった西鉄ライオンズへの憧れ’
を声高に主張していたのだ。
 実は長嶋は第1期監督時代に‘青い稲妻’松本匡を筆頭に
生え抜きの選手達を育成し機動力野球を理想にしていた。
 それが81年から12年間オリンピックをはじめ世界のあらゆ
るスポーツを取材して‘金持ちチームの義務’を感じ取った
可能性がある。
 MLBでいえばNYヤンキース&メッツ、ボストン。サッカー
でいえばレアル・マドリードやバルセロナ、ACミランやユベ
ントス、マンチェスターユナイテッドやチェルシーなど資本
力の大きなチームはすべからく金にモノを言わせてスター選
手を取りまくる。
 ただスター選手で固めたからといって必ず勝てるとはない
どころか、むしろチームがガタガタになるケースの方が多い。
 そしてスターはいないが、まとまりのいいチームに足下を
すくわれるケースがあるからこそ勝負事は面白くなる。
 いわゆる判官びいきに対する悪役を演じる必要があるのだ。
 そこであえて長嶋が‘西鉄ライオンズのようなチーム’を
作ったのだ。
 傑作なのが野球人気の危機を叫んでいたマスコミが長嶋ジャ
イアンツの事を‘金満チーム’だの‘カネで優勝を買う’だの
掌を返したように批判しているのだ。
 考えて欲しいのがプロ野球のファンは30代から上が多い。
 20代前後の素人のようなファンに注目してもらうには勝負弱
いが派手な長嶋ジャイアンツの存在は欠かせなかったのだ。
 ジャイアンツファンも心得ていてファンを喜ばせながらも勝
ちにいく長嶋の姿勢を評価し、勝利至上主義だった森の監督就
任に拒否反応を示している。
 その長嶋がアテネ五輪の代表監督になった時はジャイアンツ
のようなチーム作りはしていないのを見ればよく分るだろう。
 勝ちのみを求める行くチームと勝利&快楽を求めるチームは
当然のように構成からして違うのだ。 
 問題なのがスター軍団のチームを率いる監督は、それなりの
人物でなければ務まらない。その監督を任命するフロントがド
素人の集まりだから前監督のようなとんでもない人物を監督に
してしまう。
 VOL2で記したようにジャイアンツフロントの無能が元凶だ
というのが分るだろう。
 フロントのプロ化こそがこれからのジャイアンツに求められ
るものだと思われる。
 それとマスコミにもそろそろグローバルスタンダードな基準
で物事を見てもらわないとジャイアンツがスター選手を取りま
くって‘カネで優勝を買うか’と言いながらヤンキースを見て
‘素晴らしいスター軍団’と手放しで褒め称えるダブルスタン
ダードを改めないとどうしようもなくなるだろう。
 既にFA制度でスター選手はジャイアンツではなくMLBに流れ
出しているのだから。
 
  
 
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
結局 (屯田兵真樹)
2007-06-01 22:38:52
ナベツネ、それとも滝鼻サン誰が悪いの・



ナベツネの親父がしゃしゃり出て来なきゃ、



巨人は調子がいい





なんかイチロー取るとか





噂がありますが
 
 
 
書き込み御礼&レス (こーじ)
2007-06-02 22:53:52
>屯田兵幸雄様
 確かに老害オーナー達が癌細胞ですよね。
 早く引退してもらうほうが日本のスポーツ界のためにも
なります。
 イチローは間違えてもジャイアンツには入らないでしょう。
 
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