2017夏の甲子園 第8日

盛岡大付２年連続３回戦進出、松商学園との接戦制す

　雨で1日順延された大会8日目の注目カードは第1試合の盛岡大
付－松商学園。

　初戦で作新の連覇を阻んだ盛岡の方に分がありそうだが2試合
目という事もあり盛岡は平松か三浦、松商も青柳か直江のどち
らが投げるかが注目になりそうだ。

　第2試合は前橋の投手陣と明徳打線という図式になるだろうが
最近の明徳は互角から格下には勝負強さを発揮する反面、格上に
は勝ってないので そこがどう出るか。

　第3試合は木更津の好投手・山下を最終回に攻略して逆転勝ちを
収めた日本航空石川と、山梨学院付に圧勝した花咲徳栄の対戦で
先行逃げ切りの徳栄と終盤勝負の石川のどちらがペースを握るか。

　第4試合は共に初戦を両エースが好投して勝ち上がって来ている
のだが、特に聖光の斎藤をウルスラ打線がどこまで打てるかがカギ
だろう。

　第1試合：盛岡大付 6－3 松商学園

　1回に両校ともランナーを2人出しながら得点できず迎えた2回に
盛岡は2アウトから四球で出塁した8番を9番&1番の連打で返して
先制すると、4回にはヒットで出塁した6番が内野ゴロと盗塁で3塁
に進み8番の三振振り逃げで2点目を挙げる。

　4回の1アウト3塁を含め5回まで得点できなかった松商は6回に
4番のHRで1点を返すが、盛岡も直後の7回に1アウトから9番が
ヒットで出塁すると1番&2番の連続2ベースで2点を追加。

　その裏に松商も2つの四球に3つの盗塁を絡めて遊ゴロで1点を返
すと、盛岡も8回に5番のヒットと7番の四球で1アウト1･2塁から
8番のタイムリーで差を広げ9回にも4番のHRで6点目を挙げる。

　松商は8回に5番の2ベースから1アウト1･3塁として暴投で1点
返すが‘次の1点'が取れずに、5度のノーアウトのランナーを出しな
がら打線のつながりを欠き着実に得点していった盛岡との差が出た
形だ。

　第2試合：前橋育英 3－1 明徳義塾

　3回に前橋は1番がヒットで出塁して盗塁し1アウト3塁から3番
のタイムリーで先制すると、7回にヒットで出塁した9番を2番&3番
の長短打で返して2点を追加し3－0とする。

　明徳の市川も粘りの投球で毎回のピンチを何とか3点で凌ぎ反撃を
待つのだが打線が前橋の皆川に8回まで2安打に抑えられ、9回に2
アウトから2番&3番の長短打で1点返すものの反撃もここまでで逃
げ切られた。

　明徳の馬淵監督は1回ノーアウト1塁でのバント失敗を悔やんでい
たが3点は取らないと勝ち目がなかったので、むしろたたみかける攻撃
が必要だったのではないか。

　第3試合：日本航空石川 3－9 花咲徳栄

　1回に徳栄は四球で出塁した1番が暴投で2塁に進むと2番のタイム
リーで先制すると3番の四球でチャンスを広げ、暴投で2･3塁からエラ
ーと6番の2ベースで3点目を挙げると2つの四球で押し出しに1ゴロ
で一挙に5点を挙げる。

　2回以降は両校ともランナーを出しながら得点できなかったのだが、7
回に徳栄が2アウトから4番のHRで‘次の1点’を挙げると、石川も
その裏に1アウトから5番&6番の連打とエラーで満塁とし押し出しと1
番のタイムリーで2点を返し3点差とする。

　しかし徳栄は9回に1番がヒットで出塁しバントと暴投で1アウト3塁
から2塁ゴロで1点を追加すると、更にヒットと犠牲フライなどを絡めて
9－3として勝負を決めた。

　第4試合：聖光学院 5－4 聖心ウルスラ

　2回にウルスラは先発・前田を攻め4番&6番の短長打で先制すると
死球と盗塁などで2アウト2･3塁から、9番がライト前に落とし3－0
とする。

　聖光は3回に9番のPHがヒットで出塁すると1アウト後2番&3番
の連続2ベースで2点を返すと4回には7番のヒットからチャンスを
掴み2アウト3塁から1番のタイムリーで追い付き、5回にはヒット
で出塁した2番が盗塁とバントで3塁に進み4番の時に暴投で遂に勝ち
越し。

　ウルスラは3回に2番&3番の連打でノーアウト1･2塁と攻め立てる
ものの4番のバントが併殺になると、4回にも6番のヒットと7番の死
球でノーアウト1･2塁を2塁ランナーがキャッチャーの牽制で刺される
など拙攻が目立つ。

　8回に聖光が5番の2ベースから1アウト3塁とし2アウト後、捕逸
で貴重な追加点が入り直後にウルスラは先頭の5番がHRを放つが後続
を絶たれ万事休す。

　ウルスラは3－0で迎えた3回にノーアウト1・2塁からバント失敗で
併殺となったあたりから流れを手放した感じだったし、聖光の4点目
&5点目は2アウトまでこぎ着けながらバッテリーミスで献上している
のだから甲子園キャリアの浅いチームが常連チーム相手に これだけ
ミスを連発すれば勝ち目はない。