隊長の交代といえば

 今から40年前にOAされていたのが帰ってきたウルトラマンなのだが、9月
3日にOAされたゴキネズラ偏の22話・この怪獣は俺が殺るでは防衛チーム
MATの隊長が交代するという歴代のウルトラでも珍しいEPがあった。

 思えばウルトラシリーズに登場する防衛チームは もう1つの主役であり、口の
悪い連中に言わせると‘単なるやられ役’という位置づけもあるがレオの終盤に
MACが全滅してレオに変身する おおとりゲンが民間人として働きながら戦うと
いう設定には やはり違和感があった。

 しかもウルトラマンとセブンのOPでは最初に出演者としてクレジットされる
のはウルトラマンやセブンに変身する黒部進&森次晃嗣ではなく、隊長役の
小林昭二&中山昭二だったのを見ても分かるだろう。

 その隊長の交代が行われたのが帰ってきたウルトラマンで当初は加藤
勝一郎隊長だったのが22話から宇宙ステーションに転任し、隊長の上官だった
伊吹竜がニューヨーク本部から後任として赴任する事になったのだ。

 どちらかというと加藤隊長はチームの和を重んじるタイプで当初ウルトラマンの
能力で怪獣の気配を察知した郷に対し他の隊員達が信じないというケースが
見られた時に、単独で確かめるために現場に赴いたりするなどMAT内での人間
関係をまとめる事に腐心する事が多かった。

 一方の伊吹隊長はエリート軍人というムードで厳格なタイプだったが、ウルトラ
ブレスレットを操ってウルトラマンを窮地に追い込んだゼラン星人の正体を見破り
射殺したり最終回でも人質になった次郎君とルミ子さんを救出するためバッド
星人に単身立ち向かってMATシュートを弾き飛ばされるとブローニング銃で
銃撃し最後はブーツに仕込んだナイフを投げて刺すなど いかにも戦闘のプロ
らしい感じだった。

 本当の理由は加藤隊長を演じていた塚本信夫が仕事のスケジュールの都合で
降板する事になったための措置で、劇中での理由はベムスター偏で殉職した
親友の梶隊長の遺志を継ぐ形での赴任になったという事らしい。

 考えてみるとベムスター偏や今回のEPも脚本は共に市川森一だから話が
すんなり行ったのだろうし、俳優の都合での降板といえば坂田アキを演じた榊原
るみがスケジュール上の理由で降板する事になったため37話でナックル星人
から殺されるというショッキングなEPが作られたのだった。

 こうしてみると俳優のスケジュールによる交代をもイベントとする現場の貪欲
さには感心する。

 とはいえジャンボーグAではPATの隊長が2代連続で殉職し、3人目は移動で
4人目が何とミラーマンのSGMのチーフだった村上浩が赴任という事があったが
さすがにこれはやり過ぎだと思ったのだった。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (見てたひと)
2020-04-17 11:59:31
当時、加藤隊長が去ったエピソードを視たあとの日曜日
テレビを視てたら加藤隊長が『隠密同心、二階堂隼人(だったかな?)』と名乗ってたので『なんじゃこりゃ?』となったの思い出しました
 
 
 
いらっしゃいませ (こーじ)
2020-04-17 23:08:26
>見てたひと様
 
 たしかに他のキャラとして登場すると面食らいますよね。

 ただ個人的には67年の劇場版ウルトラマンでハヤタが
同時上映のキングコングの逆襲で天本英世演じるドクター・フーの手下として登場したのを見た子供達は驚いたでしょうね。
 
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