日本シリーズで0-7からの大逆転劇から40年

 今年の日本シリーズはファイターズが4勝2敗でカープに勝って
3度目の日本一に輝いたのだが、40年前のシリーズは当時全盛だっ
たブレーブスに前年最下位から復活優勝を遂げた長嶋茂雄監督率いる
ジャイアンツが対戦し今日11月1日はG6でジャイアンツが0-7
から8-7の大逆転で勝ち3勝3敗のタイに持ち込んだ日である。

 後楽園球場でスタートしたシリーズはG3までブレーブスが力の
差を見せ付けて3連勝するのだが、G4でジャイアンツが切り札の
山口高志を打って逆転勝ちするとG5でもエースの山田久志から
クライド・ライト投手の2ランなどで5-3と逃げ切って後楽園
に戻った。

 ところがG6ではエースの堀内恒夫が1回に福本豊を歩かせる
とロベルト・マルカーノ&バーニー・ウィリアムスの短長打で2点
を失い、4回にも両外国人の連打から中沢伸二のタイムリーと大橋
譲の犠牲フライで早くも0-4とリードを許す。

 更に5回には2番手の加藤初が福本の内野安打とマルカーノの
四球で2アウト1・2塁からウィリアムスに3ランを打たれ0-7
となり、ジャイアンツ打線は先発の山口から1回こそノーアウト
1・2塁のチャンスを掴むが張本勲の1塁ライナーが併殺になると
ランナーは出すものの得点の雰囲気がなくワンサイドで目の前の
胴上げを見させられるのかと思っていた。

 それでも5回に先頭の淡口憲治がヒットで出塁すると柴田勲の
2ベースなどで1アウト2・3塁から、張本の1塁ゴロと王貞治の
タイムリーで2点を返すと6回には2者連続四球から.淡口が3ラ
ンを放ち2点差にすると反撃ムードは一気に高まり8回には淡口
のヒットからチャンスを掴み柴田の2ランで遂に同点に追い付く。

 6回以降ブレーブス打線を3番手で登板した小林繁がパーフェク
トに抑え、迎えた10回にジャイアンツは先頭の張本が2ベースで
出塁すると王は敬遠でノーアウト1・2塁から5番に入った小林が
送りバントの構えから強打してセンター前に打ち返しノーアウト
満塁と攻め立て最後は高田がライト前に弾き返してサヨナラ勝ち。

 7点差を引っくり返す球史に残る大逆転勝ちに後楽園球場を埋め
たファンは大興奮で‘巨人だ、巨人だ、これが巨人だ’と長嶋も
叫んでいた。

 この勝ちで一気にシリーズの流れはジャイアンツに流れると信じ
ていたG7ではベテラン・足立光宏の芸術的ピッチングに翻弄され、
特に1点を勝ち越してなお1アウト満塁と攻め立てた6回に前日の
ラッキーボーイ・淡口がシンカーを引っかけて1~2~3の併殺に
倒れた直後にライトが森本潔に逆転2ランを打たれるなど完全に
流れを止められ4-2で敗れるのだった。

 とはいえ今考えてみると当時のブレーブスは全盛期だったのに
対し、ジャイアンツは完全に下り坂のチームだったのだから逆に
言えば‘よくぞ3連敗から盛り返した’と評価するべきシリーズで
だったし長嶋ジャイアンツの魅力ガ詰ったG6だったろう。

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