ラグビー日本代表の強豪国相手の勝利はW杯のみで十分

　現在オータムネーションズ真っ最中のラグビー界で今年の日本
代表はホームでニュージーランド相手に31ー38、トゥイッケナム
でイングランドに13ー52で敗れ来週はトゥールーズで来年のW杯
開催国であるフランスと対戦予定だ。

　例えばマスコミは夏に連敗したフランスにリベンジし、今度こ
そ‘歴史的勝利なるか？’と煽っており職務上やむを得ないのかもし
れないが個人的には正直言って勝つ可能性は非常に低いし眦を決
して勝ちに行くべきではないと思う。

　というのもラグビーは最も番狂わせが起きづらい競技と言われ
るが、ニュージーランドを含めた南半球3ヵ国とイングランドなど
北半球5ヵ国の強豪らとの力の差は以前より縮まって来たとはいえ
まだまだ大きい。

　だから10回戦えば勝てるのは1回ぐらいなのだから、どうせなろ
その1回はW杯本番で挙げるのが望ましいわけでオータムネーショ
ンで勝つよりもW杯本番で勝った方が断然意義がある。

　89年に宿沢宏明監督率いる代表チームがスコットランド相手に
歴史的勝利を挙げたのだが、当時のスコットランドはFW3列目の
3人やハーフ団にスコット＆ギャビンの両ヘイスティングス抜きで
手の内をさらけ出したため91年のW杯本番ではベストメンバーの
スコットランドにリベンジされてしまった。

　一方ジェイミー・ジョセフ体制で4年前の今頃アイルランドとホ
ームで2連戦戦ったいにも拘らず連敗したのだが、翌年のW杯本番
では歴史的初勝利を挙げた。

　マスゴミは‘W杯以降は勝ててない’と否定的に書いているが、W
杯本番で勝てればいいだろうと個人的には考えるわけだ。

　つまりアイルランドなどに勝つには極端な話、奇跡が必要だが奇
跡は早々起きないわけで起きるとすればW杯本番で十分。

　それを考えると19日深夜トゥールーズでのフランス戦は勝敗度外
視で、冷静に日本の通じる部分と通じずにW杯本番での修正が求め
られる部分の炙り出しが最重要課題だろう。