師匠の奥さん達が詐欺に遭って40年

 今から40年は福岡市内での修行中で師匠の奥さんは行きつけの喫
茶店で仲のいい主婦仲間と度々集まって茶会をしていたのだが、そ
の喫茶店の奥さんが40年前の今頃1人のアジア系留学生oh氏の世話
をしていた。

 九州大の留学生で歯科医を目指しているらしく喫茶店の奥さんは
ボランティアという形で度々食事を振る舞ったりしており、修行先
の店で練習台という形でカットをしていたのだがoh氏は日本語が喋
れないようで英語のみで会話をしていたのだった。

 ‘I can speakin english ,I can not japanes'が口癖で、何か日本語で話
しかけようものなら‘What ?’という問いが返って来るので迂闊に喋
りかけられなかったのだ。

 そして今頃‘夏休みに卒業旅行で九州1週旅行に行く’という事でカ
ンパを募っていたので、師匠の奥さんも付き合いで1万円寄付した
らしい。

 ところがボランティアの中心人物である喫茶店の奥さんが別の人
から聞いたところによるとoh氏は‘卒業旅行で北海道に行く’と言っ
ていたようで、話が食い違う事から確認するために電話するも電話
番号が使われておらず住んでいると言っていたマンションを訪ねる
とoh氏なる人物は住んでないらしく要は詐欺に遭ったという事。

 それから1カ月程経った頃に市の郊外で独立している先輩が遊び
に来た時に師匠の娘が今回の一件をボヤくと、‘そいつ〇〇なかんじ
やないか?’などと先輩は体型や風貌に英語しか喋れない旨の特徴を
悉く当てるではないか。

 ‘何で知っている?’とたずねると‘あいつオレがここで働きよる時
からここいらで詐欺ばっかりしよったけん、あいつまだそんな事を
しよるんやなぁ~’と呆れて語っていた。

 それにしても師匠の奥さん騙し取られたのが1万でよかったと思う
しかないし、改めて都会は詐欺師が多いので気をつけなければ’と
実感したのだった。

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