日本男子レスリングも‘鎖国政策’の失敗を繰り返すのか!

吉田が9連覇達成=伊調は7度目の優勝―世界レスリング(時事通信) - goo ニュース

 9月12日から始まったレスリングの世界選手権は女子フリーに移り前日の
48㌔級で優勝した小原日登美に続き五輪実施種目の55キロ級で吉田沙保里と
63㌔級で伊調馨が優勝するなど強さを見せ付けている。

 気になったのが男子グレコローマン。

 この大会で5位以内に入った選手の国は来年行われるロンドン五輪の出場枠を
獲得できるのだが、大会前半に行われた男子グレコローマン7階級全てで日本は
出場権を獲得できなかったのだ。

 フリースタイルに比べて上半身のみの攻防となるグレコローマンで日本は不利に
なっているのだが、それでも昨年の世界選手権で55㌔級の長谷川が銀を獲得
するなど健闘を見せていたのに・・・という感じになってしまう。
 
 グレコローマンの惨敗に ついて佐藤満ヘッドコーチは
‘海外から研究されないため選手達を海外に出さずに国内のみで調整させた’
とコメントしたのだが、これこそ時代遅れとしか言い様がない暴挙だ。

 グレコローマンの醍醐味はリフトに代表される抱え投げだが、上半身が外国勢に
比べて弱い日本は これを苦手にしている。
 
 今回の惨敗の最大の原因はリフトで持ち上げられると全く対処できなかったと
いうのを聞くと さもありなんと思ってしまった。

 国内でリフトをまともにやれない者同士で練習していた日本人選手が真剣勝負の
中でリフト技をかけられて対処できるわけがない。

 相手から研究されるリスクを恐れても情報化時代の現在では隠しきれないし、
外国勢の力技に慣れるという事の方が大事ではないのか。

‘鎖国政策’で有名なのがアイスホッケーで80年代にアイスホッケーが国内リーグ
で外人選手を締め出した途端に代表チームが低迷した事があった。

‘外人選手のおかげで日本人選手が出場機会を失うから強化にならない’という
もっともらしい理由での措置だったがコンタクトスポーツであるアイスホッケーでは
強烈な当たりが日常茶飯事なので外国人特有の強い当たりの中でプレーしていた
選手達が、外人選手を締め出したため国際試合で初めて強い当たりを受ければ
対処できるわけがない。

 こういった暴挙はアイスホッケーだけでなく選手の海外でのプレーを禁止し外人
枠を減らしたりしていたバレーボールもやっていたが、その期間中の成績は上がる
どころかレベルを急落させてしまっている。

 レスリング協会は そういう歴史に学んでないという事を知って愕然としたのだ。

 とりあえず女子は五輪実施種目で金を3個取ったものの小原は30歳のベテランで
吉田と伊調も五輪に出場すれば3回目となるなどエース級と若手の格差が目立ち
はじめている。

 一方で男子はヘルシンキ大会以来メダルを逃した事がないという素晴らしい
伝統を誇るのだが、こういう前時代的な事をやっていたら伝統に終止符が打たれる
可能性は高くなるだろう。

 マスコミも こういう問題点をもっと提起しないと‘女子が活躍してめでたし、めで
たし’だけではダメなのではないか!

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
日本の (Unknown)
2011-09-17 11:14:57
マスコミなどに何を期待しても無駄です
 
 
 
たしかに (こーじ)
2011-09-17 23:32:55
>Unknown様
 はじめまして、まぁマスゴミはロクなものではないですけどね。
 
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